富士通は、担当者のスキルに依存していた調達業務を可視化し、ノウハウを共有できるシステムの稼働を開始させた。世界の調達拠点の業務も共有できるという。
富士通は10月14日、部材調達業務のプロセスを可視化できるシステムを導入し、稼働を開始したと発表した。
新システムの名称は「ナレッジマネジメントシステム」。商品開発のスケジュールに合わせて、部材選定から発注までの業務を可視化し、コストや品質、商品の安定供給、環境への配慮といった視点で部材を提案できる仕組みを構築した。
ナレッジマネジメントシステムでは、担当者が商品開発の予定を入力すると、購買部門の業務内容とそのポイントが提示され、適切なタイミングで調達業務を実施できるようになる。世界7カ所の調達拠点で業務を記録、共有することもでき、部材の共通化などをスムーズに進められる。ソフトブレーンの営業支援ソフトウェア「eセールスマネージャー」をカスタマイズしてシステムを構築した。
富士通は2000年に、ネットワークシステム「ProcureMART」を構築し、注文、所要、見積もり、技術情報など、購買部門と取引先のデータ連携に着手。2002年にはグループ会社を含めた集中調達を進めてきた。しかし、ベンダーとの契約条件の交渉や部材決定までの業務は担当者のスキルに依存しており、そのノウハウを共有できていなかったという。
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