お店の日々の数字は、経営改善の宝の山:中小の店舗経営改善をネットレジで強力支援

サービス開始から約1年、カシオ計算機の「ネットレジ」ラインアップと、CXDネクストのネットレジ向けサービスがそれぞれ拡充された。これまでのサービス提供で数多くのユーザーの声が得られており、それが反映されている。今回の新機種や新サービスでの機能強化やその背景について、CXDネクストの尾平泰一社長に話を聞いた。


 カシオ計算機が「ネットレジ」を発売し、CXDネクストが関連サービスを開始してから約1年、さまざまなメリットが評価され、数多くの店舗で利用されるようになってきた。

 「これまで、カシオはレジ会計処理の使い勝手を中心に機能を磨いてきましたが、お店の経営改善のお手伝いという点では、あまりお役に立てていませんでした。ネットレジによって経営改善のお手伝いができるようになり、新たな顧客層をつかんだといえそうです」と話すのは、ネットレジを活用したサービスを提供するCXDネクストの尾平泰一社長だ。

tu_casio_081031_01.jpg CXDネクストの尾平泰一社長

 カシオのネットレジは、ネットワーク接続による売上集計やクレジットカード処理などにも対応しつつも、非常に低価格な製品として登場した。CXDネクストでは、ネットレジ専用の“店舗支援サービス(売上集計管理サービス・スキャニングサービス)”と“電子決済サービス”を2007年9月から提供している。

 飲食系の店舗では、昨今の消費の陰りや小麦粉や油脂類などの原材料コストが急激に上昇したことで、経営が脅かされているところも少なくない。小売店でも、パンや洋菓子などの食品加工販売を手掛けるところではやはり同様の苦境にある。原材料コストは原価に占める割合が大きく、また買い溜めしておくことも難しいから、コスト変動は経営を直撃するのである。

 「昨今は中小企業に厳しい経済状況が続いています。だからこそ、こうした店では少しでも売上や利益率を高めるべく、日々の数字をタイムリーに活用した店舗経営改善が必要だといえるでしょう」(尾平氏)

シビアな利益率が要求される飲食系の店舗で強みを発揮

 CXDネクストのサービスは、飲食店や小売店が主なターゲットだ。中でも、多額の投資が必要になるPOSシステムを自前で用意できない中小の店舗で特に役立つようにと、低価格のネットレジに合わせ手ごろな価格でのサービスを提供している。

 「昨年9月に発売したネットレジ、TE-2500/TK-2500は充実した機能を装備しながら、およそ10万円未満で本体を導入できる手軽さが評価されました。初期投資を抑えられるだけでなく、ネットレジ本体が非常にコンパクトなことに加えて、専用の電子決済端末との連動でクレジット決済機能も一体化できるため、省スペースで設置場所を選びません。われわれが提供するネットレジ向けの“売上集計管理サービス”も月額5,250円と、低価格で手軽に利用できます。“売上集計管理サービス”には30分単位で売上や客数の変動を把握できる売上速報の機能もあり、売上速報を使い込めば、その日のうちに売上アップの施策が打てます」(尾平氏)

 この売上速報は、まさにネットレジだからこそ利用できるサービスだ。レジの会計データはCXDネクストが管理するサーバに送られ、そこで自動集計される。サービスを利用する店舗のオーナーや店長は、PCのWebブラウザや携帯電話のメールを利用して、30分ごとにお店の客数、売上金額を把握できるため、ほぼリアルタイムでお店の状況を確認しつつ、商品構成や販促、スタッフの配置など、迅速に対応することもできる。オーナー、店長、スタッフ全員のコミュニケーション手段としても活用できる。特に携帯電話向けメール配信は、大半のユーザーが利用する人気の機能とのことだ。

 「どこの店でも、まずオーナーや店長が強く興味を示します。例えば、“お客さんの入りが少ないから、外に出てチラシを配ろう”といった具合に、速報を基にすぐに指示が出せるようになります。また、全員の携帯電話に配信することで、スタッフの取り組み方の改善に活用している店舗もあるそうです」(尾平氏)

 “売上集計管理サービス”は売上速報のほか、売上日報、日別売上集計をはじめ、お店の状況がチェックできる帳票も自動に作成する。商品別売上集計は商品開発や原材料の仕入れに役立つし、時間帯別、曜日別の売上集計はグラフ表示も可能で、お店のピーク時間を確認し、スタッフのシフト設定などにも役立つ。

 ネットレジを利用する店舗が増えるにつれ、ユーザーの反響も集まってきた。それを受けて、CXDネクストでは“売上集計管理サービス”の機能を強化している。2008年5月、新たに加えられた“グループ集計機能”は、当初の想定よりも大きな規模のチェーン店ユーザーが多いことに対応したものだ。例えば、広域で展開するチェーンで地域単位の集計を行ってエリアマネジャーの業務を支援したり、さまざまな形態の店舗を展開するチェーンでは店舗の業態別に集計するなど、高度なデータ活用が可能になっている。

新機種と新サービスの投入で店舗の経営支援を強化

tu_casio_081031_02.jpg 売店や文具用品店などに最適な「TE-5500」(専用電子決済端末との連動例)
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 そして2008年10月、カシオとCXDネクストは、ネットレジ新機種「TE-5500/TK-5500」と、同機種向けの“売上集計管理サービスEX”をリリースした。TE-5500/TK-5500は、PLU(Price Look Up:商品番号やバーコードによる価格問い合わせ件数)をTE-2500/TK-2500の5000本から5万本へ、と一気に10倍に拡大したほか、レシートのオートカット機能も追加されている。

 「従来のネットレジでは、商品アイテムの多い小売店舗などレジの仕様上対応できなかった業態の店舗がありました。このような店舗では商品点数が1万以上にも及び、商品データを登録しきれなかったのです。そこで新機種では、思い切って5万本に増やしました。JANコードをスキャンして、センター経由で商品名を自動的に取得できる“スキャニングサービス”と併用すると、膨大なマスター登録作業を大幅に軽減できます。また、会計が集中するような店舗を考慮してオートカッター機能を搭載し、スムーズな会計処理が行えるようにしました。通常のレシートはもちろん、クレジットカードのご利用票なども迅速に発行できるので、お客様の満足度向上にも寄与できるものと思います」(尾平氏)

tu_casio_081031_03.jpg 製菓・製パン店や飲食店に最適な「TK-5500」。
ブラック・ホワイトの2色を用意
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 TE-5500/TK-5500の機能強化は、ユーザーの利用状況を把握して、特に必要性の高い部分に重点を置いたものといえるだろう。一方、月額7,350円で提供する“売上集計管理サービスEX”は、売上集計機能が強化され、時間帯別・商品別のクロス集計が可能になった。300アイテムまで商品別に1時間単位の詳細な集計結果を閲覧でき、商品ごとの時間帯別の売上傾向がつかめる。さらに、売上速報機能も強化され、ほぼリアルタイム(設定時間帯ごとの約30分後に反映)にPCや携帯電話で商品ごとの売上速報が把握できる。

この機能は、特に飲食店や製菓・製パン店などで役立つと尾平氏は言う。

tu_casio_081031_04.jpg 「売上集計管理サービスEX」売上速報のWeb画面例と携帯電話への配信イメージ
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 「パン屋さんを例にとると、昼は総菜パン、午後は菓子パン、夕方は食パンといった具合に、時間帯によって売れる商品に違いがあります。しかし、ピーク時間帯は棚の商品が売り切れているのにも気付く余裕がないほど忙しく、商品の売れ行きを確認する余裕もありません。しかも、仕込んでから焼き上げて店頭に出すまでには時間がかかるものですし、在庫も持てません。売上アップと廃棄のコントロールがとても難しいのがパン屋さんの悩み事です。時間帯別アイテム集計を活用すれば、より効率的な商品展開につながり、商品の廃棄も減って、売上、利益率を向上させられます。またレジ精算と同時に、1日の正確な時間帯別部門別/商品別の売上帳票を自動作成してくれるので、経営状況の把握にも役立ちます」(尾平氏)

tu_casio_081031_05.jpg 「売上集計管理サービスEX」時間帯別商品別売上集計表 帳票例
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ユーザーの声を身近に感じて、本当に役立つサービスを

 尾平氏は、「これまでになく、ユーザーを身近に感じます」と話す。

 「この1年、いろいろなユーザーのお店を訪れ、その業務の実態を学びました。業務が分かれば、集計表やグラフがどれだけ役立つのか、実感を持って理解できるようになります。新しいサービスにつながる知識やノウハウも得られました」(尾平氏)

 その成果の1つが今回の新機種と新サービスというわけだ。

 尾平氏は「今回の新サービスは、店舗の管理ワークの強化を目指したものです。レジから上がってくる日々のお店の数字は『改善の宝の山です』。儲かるお店は数字をチェックして日々工夫を重ね確実に売上を上げています。一方で中小企業のオーナー、店長は毎日がとにかく多忙です。宝の山をいかにスピーディーにカンタンにお届けし、店舗経営の改善にお役に立てるか。今回の新サービスもその視点をより強化したものです」と話す。

 ネットレジをリリースしてから約1年。CXDネクストは、当初から中小規模の店舗経営者や店長の業務を強く意識し、それに向けてネットレジやサービスを作り込んできた。その軸はより明確になってきている。



提供:カシオ計算機株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2008年11月13日


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