イアースは言いにくい?――クラウドが広がるために必要なことオルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2008年10月31日 16時22分 公開
[森川拓男,ITmedia]

Googleのトラブルはクラウドに影を落とすか

 Googleのサービスでトラブルがあったことを、谷川耕一氏「むささびの視線」はとりあえずはそんなものだと思って使うで触れている。「これらの障害はクラウドコンピューティングに暗い陰を落とすものだ」とした記事に対して、クラウドのサービス停滞にはならないだろうと見解を氏は示している。多くのユーザーは、こういったトラブルならば「仕方がない」とあきらめてしまうだろうというのだ。筆者も同意見だ。

 しかし、いまやGoogleはなくてはならないものになった。それも、テレビと連動しているのだ。佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」の雑誌はノンフィクション存続に危機感、TVはドキュメンタリー重視の番組編成へでは、ノンフィクションや論考などを扱った雑誌が次々と幕をおろす一方で、テレビ番組がバラエティ重視からドキュメンタリー重視へと軸足を動かしていることについて考察している。そして、テレビ番組で放送されたネタについて、放送中からGoogle急上昇キーワードに登場している現実を紹介。硬派のネタが人々の関心を引き付けているのは変わらないが、テレビで見てネットですぐに確認するという現実の中、紙媒体の価値は下がるしかないのかもしれない。

 そんなGoogleのロンドンオフィスを、エリザベス女王が訪れたと、ITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」のGoogleをエリザベス女王が訪問で紹介された。記念に、Google UKのロゴが王室モードになったという。仮に日本の皇室がGoogleを訪れた場合、どうなるのか興味がある。

 世の中には、Googleに関する本が山ほど出版されている。その反対に、意外なほどにマイクロソフトに関する本がないということについて、小林啓倫氏「シロクマ日報」はいまこそ、マイクロソフトを!で触れている。果たして、マイクロソフトはこのままなのか。それとも、アップルのように勢いづくのか。

CMとネット配信の行方

 そのアップルが少々悪のりをしていると、ITmedia海外速報部・澤由紀子氏「海外速報部ログ」の「Vista」は放送禁止用語?――AppleのCMちょっと悪ノリで報告された。確かに、このCMは悪のりが過ぎるような気がする。

 しかし澤氏が指摘するように、山本陽平氏「Neue Welle -ノイエ ヴェレ−」の検閲の自動化というテクノロジーの時代を生きていることについてでも紹介された、マイクロソフトが特許を取得した放送禁止用語をリアルタイムで消す技術を思わせるのは面白い。しかし山本氏と同じく、何らしかの危惧(きぐ)を感ぜずにはいられない。

 その一方、動画のネット配信が進んでいくのは間違いないだろう。その流れの中で、伊藤靖氏「おるたなてぃぶ思考+etc」のテレビCMを動画で配信するメリット(三井のリハウス)にあるように、テレビ向けに制作されたCMのネット配信というのも進んでいくに違いない。ただ、伊藤氏が願うように過去のCMを流すのは、権利問題などが絡むためになかなか難しいだろうとは思うのだが。

 逆に、ネットで配信される動画をテレビで見る、ということも始まっている。松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」のテレビにニコニコが来た日と、zoomeもPS3に来ていたで触れられたようなPS3を利用したものだ。

ケータイならアンケートに答える?

 セミナーなどで紙のアンケートを配っても、なかなか答えてくれない。しかし、ケータイを使ったアンケートの場合は答える――こんな現象があるということが、片貝孝夫氏「IT業界来し方行く末」の携帯電話を使ったアンケートには答える人々で紹介された。「字が汚い」「漢字を忘れた」という理由で、紙のアンケートは敬遠する人が多いというのだ。確かに、筆者もパソコンやケータイなどの利用によって、手で書くといったことが減ってしまい、漢字が書けなくなってきているような気がする。読者はどうだろうか。

AndroidケータイはiPhoneを超えるか

 アメリカ時間10月22日に「Android G1」が発売された。それに先駆けてニューヨークでイベントが開催されたことがITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」のAndroidケータイのイベントにセレブ登場で紹介された。著名人を集めて華々しく催したようだ。そのAndroidケータイだが、Androidケータイ、Motorolaからもでは、Motorolaも開発中であることが触れられており、これからの展開が期待できそうだ。

 また、米国在住の小池良次氏「小池良次の米国情報通信ブログ」のOn Vox: 噂のアンドロイド携帯T-Mobile G1を手に取るでは、先行発売されたモデルを手にした様子をリポート。筆者としては、iPhoneよりも興味深く感じた。

 そうした中で、欧州在住の末岡洋子氏「欧州の視点」のNokiaタッチ携帯電話では、Nokiaのタッチ端末「Nokia 5800 XpressMusic」について紹介されている。iPhone登場以降のケータイ市場は、大幅に姿を変えていくようだ。

 そしてiPhoneだ。前週よりも多くのエントリーが書かれている。

 林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の法人向けモバイルSaaSとiPhoneでは、法人向け市場に向けての動きを考察。それとつながりそうなのが、小林啓倫氏「シロクマ日報」の世界初?「iPhone ホテル」で紹介されたiPhoneホテルかもしれない。ビジネスマンが会社に支給されたiPhoneを出張の際に利用する――というケースが目に浮かんだ。

 大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」は、iPhoneアプリについて、Bylineでブログを読むのが良いiPhoneのアプリを整理するtwitterアプリはこれだね、決定といった投稿をしていて、なかなか参考になる。とくに、iPhoneのアプリを整理するは、iPhoneを使い込んでいくと絶対に必要となるだろう。

 小川浩氏「Speed Feed」も、iPhone 3G 利用3ヶ月後のレビュー(不満編)iPhone 3G 利用3ヶ月後のレビュー(応援編)といった形で、これまでiPhoneを使ってきたまとめを書いた。「不満」としたところは、そのまま「要望」とも取れる。そして、小川氏がCEO兼クリエイティブディレクターを務めるモディファイでは、iPhone最適化サイトをカンタンに作れるFeedPubを発表や、iPhone/iPod touch専用SNSを発表予定といったiPhoneに関するサービスを着々と発表している。

 さて、今回も松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」のiPhone関連エントリーをまとめてみたい。

掲載日 エントリー名
10/18 iPhoneホームかんたん整理法
10/19 ついにiPhoneにやってきた「オフラインWikipedia」
10/20 iPhoneユーザーはどこに集まればいいのか?
10/21 iPhone版英辞郎は1000円でオフラインな「i英辞郎」が本命かもね
10/21 【Wikipedia】ネット環境なしのiPhoneで使える「史上最強の読み物」を手に入れた【青空文庫】
10/22 Google Docsとの連携が魅力的なiPhoneメモ「RainbowNote」を使ってみた

 iPhoneホームかんたん整理法は、先述の大木氏のエントリーとも重なるものだ。個人的に興味深かったのは、【Wikipedia】ネット環境なしのiPhoneで使える「史上最強の読み物」を手に入れた【青空文庫】。これがあるのなら、筆者もiPhoneを使ってみたくなる。はたして読者は、iPhoneのどういったアプリに興味を持っただろうか。

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