東芝ソリューション、「モノづくりソリューションテンプレート」を順次販売開始カスタマイズのスピードアップ

東芝ソリューションは、これまで製造業の顧客に導入してきたシステムから共通機能や導入手順を分析し、テンプレート化した「モノづくりソリューションテンプレート」を、11月より順次販売開始する。

» 2008年11月06日 14時18分 公開
[ITmedia]

カスタマイズ内容の共通項目を探れ

 日本の多くの製造業では、基幹システムを構築する際、まず欧米のパッケージ製品を導入し、そのままでは対応できない個別要件については独自にカスタマイズして活用してきた。東芝グループを始めとする多様な製造業のシステム導入をサポートしてきた東芝ソリューションは、PLM、ERP、CRM、調達などの基幹システムのカスタマイズ部分に着目し、共通化できる機能をテンプレート化した。

 問題となるのは、個々のユーザー企業によって異なるカスタマイズの内容から、どのようにして共通項を見出し、テンプレート化するかだ。

 例えば、設計・開発業務を中心に利用されているPLMソリューションの場合、国内製造業では、部品表編集機能、出図/配布機能、設計変更機能などで多くのカスタマイズが発生する傾向がある。東芝ソリューションはこのカスタマイズの内容を「コンシューマ(消費者)向けの量産品を製造する企業」、「顧客の仕様に基づいて製品を設計製造する企業」の2つのグループに分類し、多くの企業が活用できるテンプレートを整備した。

 また、従来のパッケージを使用したフィット&ギャップ型のシステム要件定義では、顧客の業務プロセスを個別に記述し、ソフトウェア機能とのマッピング(対応付け)を行う作業に、多くの工数が必要だった。「モノづくりソリューションテンプレート」では、あらかじめテンプレート機能を組み込んだ業務プロセスとソフトウェア機能をマッピングした「チェックシート」、さらに実機により機能を確認できる「プロトタイプモデル」をセットしており、従来よりも短期間で仕様決定と導入評価をすることができるという。ユーザー側が開発に際して逐一チェックすることができる仕組みを利用することで、開発完了後の追加開発の発生を極小化できる。

 東芝ソリューションは、同テンプレートの第1弾として「量産設計PLMソリューション」を11月に販売開始し、今後順次「受注設計PLMソリューション」、「電子入札・見積ソリューション」、「間接材調達ソリューション」、「経営情報モニタリングソリューション」などをリリース、3年間で60億円の販売を見込む。

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