ビジネスユースの新SNS「CU」――人脈を広げ、管理するコミュニティーは成功するのか?オルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2008年11月21日 18時18分 公開
[森川拓男,ITmedia]

私がTwitterを使わない理由

 何かと話題のTwitterだが、オルタナティブ・ブログ運営事務局・鈴木麻紀氏「事務局だより」の<更新情報>ワタシがTwitterを使わないワケを見て驚いた。てっきり活用しているだろうと思っていたのに、逆に使わない派だったからだ。さらに、岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」の<個人情報>ワタシがTwitterを使わないワケでも、同じく使わないという意見が。告白してしまえば、筆者も同じく“Twitter使わない派”である。登録はしたのだが、結局それっきりとなっているのだ。筆者の場合は、ブログでこと足りるということなのだが。

 もちろん、Twitterの利用者は数多くいる。そこで、玉川岳郎氏「ニュータイプになろう!」の【繋がる】Twitterのカオス化から守る新たなサービスTwicco(ついっこ)で紹介されたようなサービスもスタートした。確かに、“つぶやき”がカオス化してしまっては、訳が分からなくなりそうだ。

 また、Twitterのようなミニブログから、ひとつのアイデアを思いついたのが、山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」の短いメルマガだ。筆者も見落としていたのだが、いつの間にやらソフトバンクのメール受信の無料部分が短くなっていた。これまでは追加で受信しなくてもよかったメルマガまで、受信する必要ができたのは、いくらパケット定額に入っていても面倒だ。その面倒を逆転の発想で展開した、山口氏の「50文字のメルマガ」というアイデアはなかなか面白いと思った。

クラウドは信頼から

 いま注目のクラウド、その普及の鍵となるのは何だろうか。それは、関孝則氏「クラウド的な世界へ」の結局は信頼の問題になる by Ray Ozzieで取り上げられている“信頼”ではないだろうか。そして、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」のクラウド普及の課題(13:最後) 経営判断では、それはリーダーシップだと語られている。課題はいろいろあるが、谷川耕一氏「むささびの視線」のSalesforce.comのクラウドとMicrosoftのクラウドでも触れられているように、すべてのITシステムをクラウド化している企業は、まだほとんどないのだ。

 クラウドの普及はまだこれから、といったところか。

Googleの試行錯誤はどこまで続く

 米Googleは、佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」のGoogle, Yahoo!との広告契約を断念で紹介されたように、米Yahoo!との広告契約を撤回した(関連記事)。これで、Yahoo!は苦境に立たされることになる。さて、今後、Yahoo!がどう出るのか。

 一方Googleは、相変わらず新しいサービスの開発に余念がない。今泉大輔氏「シリアルイノベーション」のGoogle Flu Trends - インフルエンザ関連の検索動向から流行を予知で紹介されたのは、インフルエンザの症状に関する言葉の検索動向から、実際のインフルエンザの流行を予知するという驚きのサービスだ。実用的な結果が得られるならば、なかなか面白い。

 ただし、依然プライバシーに関する問題も抱えている。筆者が16日に掲載させていただいたコラムネットの逆流(2):Googleマイマップ、自動保存でリアルタイム公開の怖さでも触れたような問題もあるし、新倉茂彦氏「新倉茂彦の情報セキュリティAtoZ」の「多くのユーザーは匿名でWebをブラウズできるとは思っていない」と思っているGoogleの大人の都合では、前回取り上げたChromeのプライバシー問題について、ユニークな視点で指摘している。これらの問題も含めて、いずれは「ネットの逆流」でも取り上げていきたい。

いかに必然性を認識させることができるのか

 「迷惑メール」とは、いったい何だろうか。渡辺俊雄氏「jargonaut」の「迷惑メール」の定義や、妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」の自分達のメールが「迷惑メール」だと認定されてしまわないように・・・で、その定義について考察している。結局は、受け手側が迷惑と感じるか否かが、その線引きとなるのだろう。したがって、プロバイダのスパムブロックサービスを利用すると、筆者が楽しみに購読している普通のメルマガが迷惑メール扱いされていたり、逆に迷惑と感じるスパムがスルーされることも多い。

 企業が送信するメールマガジン(メルマガ)は、営業活動の一環であるケースがほとんどだろう。そして、Webサイトへの集客を兼ねている場合が多い。それを踏まえて一瀬宗也氏「島ナイチャーの沖縄探訪」のSEが陥りやすい落とし穴を読むと、「なるほど」とうなずくところがあった。

 永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の「裸足の国でいかに靴を売るか?」を考えると、新製品販売で陥ってしまう罠が見えるや、高橋徹氏「代替案のある生活」の「ああっ、そんな言い方、しちゃだめ!」で紹介された例からも、参考になるものが見えてくる。いかに相手に必然性を認識してもらい、提案できるか。そのやり方は、メルマガであっても、Webサイトであっても、また通常の営業、店頭販売であっても同じことだ。

 加藤和幸氏「てくてくテクネコ」のBPMで会社をCHANGEするでは、構築され、完成されたシステムであったとしても、環境変化に対応すべきだと指摘している。購読者に迷惑と感じさせず、リピーターを増やし、販売促進に向かわせる――景気が悪いいまだからこそ必要なことなのだ。

不況と給付金の行方

 世界的な金融危機の中、あちこちでレイオフの嵐が起きている。その最中に起きた事件を、ITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」はレイオフされたIT管理者、システムを人質にで紹介している。解雇されたIT管理者が、「退職金を増やさなければ、システムにダメージを与える」という脅迫を行ったというのだ。深刻な不況にリストラが進めば、こういったことが日本でも起きてこないとは言えない……。

 そして、迷走に迷走を重ね、いったい何が目的だったのかが分からなくなった「給付金」。オルタナブロガーからは、加藤和幸氏「てくてくテクネコ」の給付金で悩むくらいなら、いっそ【ベーシック・インカム】でという提案がなされている。中途半端な給付金を出すくらいなら、本質的な議論をするときなのかもしれない。

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