動画への対応を強化したJavaFX 1.0の正式版がリリースされた。2009年前半にモバイルにも対応予定。
米Sun Microsystemsは米国時間の12月4日、Javaベースのリッチインターネットアプリケーション(RIA)ソフトウェアプラットフォーム「JavaFX 1.0」を発表した。デスクトップとWebブラウザ向けのアプリケーションを開発できる。
正式版では、動画への対応を強化し、新コンポーネント「JavaFX Video Support」が加わった。米On2 Technologiesのビデオコーデック技術を採用、クロスプラットフォームに対応した包括的なビデオ機能を提供するという。
このほか「JavaFX Development Environment」「JavaFX Production Suite」「JavaFX Desktop」の3コンポーネントがある。JavaFX Development Environmentは、「NetBeans IDE 6.5」、コンパイラ、ランタイムツール、グラフィックスなどを含む開発環境で、NetBeansやEclips向けのプラグイン、携帯端末向けのJavaFXエミュレータも提供するという。
JavaFX Production Suite(開発コード名「Project Nile」)は、Webデザイナー向けのツールやプラグインを含む。Adobe Photoshopなどで作成したコンテンツを容易にJavaFXアプリケーションに組み込める。デザイナーと開発者のコラボレーションや作業を効率化できるという。
JavaFX Desktopは、「Java Platform Standard Edition 6 Update 10」の機能を利用し、アプレットをWebブラウザからデスクトップにドラッグしてインストールする機能などを提供する。
SunはJavaFXで、デスクトップ、モバイル、STBなど幅広く対応していく戦略で、モバイル対応は2009年前半としている。
MicrosoftのSilverlightやAdobeのAIRと比べると、ようやく登場といった感じのJavaFXですが、RIAの市場はまだこれからといった具合なので、この遅れはとりたてて問題になることはないとみられます。むしろ、ほかの2つのRIAのように、宣言的な用途とプログラム的な用途で言語を使い分けなくて済むJavaFX Scriptの特徴がこれから注目を集めるかもしれません。
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