エルピーダメモリ、5000人分のID管理を一元化IDの更新をリアルタイムに

エルピーダメモリは社内に散在するシステムごとに管理していたユーザーIDなどを一元管理する仕組みを整えた。退職者IDの削除や異動によるアクセス権限の変更がリアルタイムにでき、IDの不正利用による情報漏えいを防ぐ狙いがあるという。

» 2009年01月07日 14時39分 公開
[ITmedia]

 半導体メモリの製造・販売を手掛けるエルピーダメモリは、国内外の全19拠点の約5000人の従業員に割り当てるIDを一元管理する仕組みを整えた。京セラコミュニケーションシステムのID管理システム「GreenOffice Directory」を導入し、2008年7月より稼働している。

 エルピーダメモリでは社内の部門ごとにシステムを持ち、システムごとにIDを管理していた。正社員や派遣社員、出向社員、海外拠点の社員など従業員の雇用形態が多岐にわたり、アクセス権限の付与や退職者のIDを削除するといった管理が煩雑だったという。退職者の情報の更新作業として、半年に1度IDデータを見直し、各部署に残存IDがないか確認していたが、情報が確定するまでに1カ月ほどかかることが課題であった。

 GreenOffice Directoryで社内システムにアクセスできる従業員約5000人のユーザーID、パスワード、権限、プロファイルなどの情報の登録や追加、変更、削除を一元的にできる仕組みを構築した。イントラネット、メールシステム、ファイル共有サーバ、ナレッジ共有システムなど、社内の約3分の1のシステムに適用している。

 同製品は個人ベース、組織や役職ベースでの権限管理の両方に対応し、CSV形式でデータを出力することでシステム間でのID連携ができる。1つのID・アクセス権限の登録でほかのシステムに情報を反映できる点をエルピーダメモリは評価しているという。

 週次の人事情報をもとに、すぐに退職者のIDの削除や異動に伴う権限変更ができるようになり、退職者のIDを用いた「なりすまし」などの不正を防ぎ、情報漏えい対策などの強化を期待してのシステム構築だったという。ログイン時のIDとパスワードの桁数や文字数、文字の種類や長さ、変更期間を統一したため、セキュリティレベルの向上にも寄与するとしている。

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