ブレードを最大23%価格引き下げ――日本HPがx86サーバ事業戦略を発表キーワードは「日本を変革するサーバ」

日本HPは、サーバ、ストレージ製品の価格改定を含めた2009年のx86サーバ事業における戦略を発表した。パートナー向けに営業体制を強化する認定制度も新設。全国区への販売拡大に力を入れる。

» 2009年01月08日 16時58分 公開
[杉浦知子,ITmedia]

 「2009年はx86サーバ市場の30%シェア、x86ブレードサーバは50%のシェア獲得を目指す」――日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は1月8日、x86サーバ「HP ProLiant」およびx86ブレードサーバ「HP BladeSystem」について、2009年の事業戦略を発表した。

 発表内容は、サーバ、ストレージ製品の価格改定とパートナー向けの人材育成プログラムの新設、全国地区および中堅中小企業への販売拡大。

 2008年4月のHP ProLiant、HP BladeSystemシリーズ主要製品の価格改定に引き続き、今回の価格改定では「HP StorageWorks」シリーズも加えた575製品の価格を見直した。ラック型サーバの平均改定率は13%、ブレード型サーバは平均10%改定し、共有ストレージは平均29%の改定となる。ラック型サーバ「HP ProLiant DL360 G5(2P)+DVD-ROM P400i/256Controller 146GB SASx2」、標準2Gバイトにメモリ2Gバイトを搭載した構成の場合、改定前の価格は100万9050円のところ、価格改定後は69万7200円と、システム構築において30%価格性能比を実現できるとしている。

改定製品例 最大改定率 平均改定率 改定製品数
タワー型サーバ 28% 15% 31モデル
ラック型サーバ 30% 13% 61モデル
ブレード型サーバ 23% 10% 30モデル
メモリ 67% 46% 32製品
ハードディスク 49% 28% 28製品
ストレージコントローラ 30% 18% 18製品
UPS 33% 19% 12製品
ラック関連オプション 67% 21% 68製品
テープドライブ 28% 20% 20製品
ストレージサーバ 18% 12% 14製品
共有ストレージ 31% 29% 3製品

 同社では、従来からある販売パートナー向けに、保守・構築のエンジニアを対象とした認定資格制度やトレーニングコースに加え、2009年春には営業の認定資格及びトレーニングコースを新設する。大企業、中堅中小企業それぞれにソリューションの提案型営業の資格や、ブレードサーバ専門のコンサルタント資格を用意し、2009年末までに300人の認定営業の育成を目指すとしている。

松本芳武執行役員

 販売体制の強化として、従来は大企業向けだった直販営業担当を、中堅中小企業向けに変更し、市場の拡大を図る。中国地方、東北地方に新たに直販営業とパートナー営業を配置し、関西圏に中堅企業専属の営業部門を新設することで地方向けの営業体制も強化する。

 エンタープライズストレージ・サーバ事業統括の松本芳武執行役員は、「2009年、経済的に厳しい環境だからこそ、直近のコスト削減目標を達成しながらも、システムの維持よりも新規投資にシフトするチャンス」と述べ、2009年の同社の事業戦略はそれを支援するものとした。

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