iPhoneアプリ開発者に福音だ。これまで、バックトレースやスレッドの状態などの情報を含むクラッシュログにアクセスできなかったが、それらをフックしてリポートしてくれるプログラムが登場したからだ。
「iPhone」アプリケーションがクラッシュした際にリポートを作成するソフトウェア「Plausible CrashReporter」(β2)が登場した。MIT Licenseの下でソースコードを公開している。Mac OS Xにも対応、iPhoneやMacアプリケーションで活用できそうだ。
Plausible CrashReporterは、開発者ランドン・フラー氏が開発したプログラム。iPhoneのサードパーティアプリケーションがクラッシュした場合、バックトレースやスレッドの状態などの情報を含むクラッシュログが生成されるが、アプリケーション側はこれにアクセスできない。このため、サードパーティアプリケーションの開発者はデバッグに必要な情報が十分に得られずにいた。
Plausible CrashReporterは、開発者が自分が開発したアプリケーションのクラッシュリポートを簡単に受け取れるよう、デバッグ機能「Crash Reporter」を組み込んだ。インプロセス・シグナルハンドラの実装により、クラッシュ情報をキャッチしてリポートを作成する。Objective-Cの例外、SIGBUSやSIGSEGVなどの深刻なシグナルの両方に対応、gdbデバッグにも干渉を与えないという。
アプリケーションが次に起動した際、プログラムはクラッシュリポートの有無をチェックし、電子メールやHTTPサーバ経由でリポートを送る。ログは「Google protobuf」でエンコードされており、同時に提供されているデコーダー「PLCrashReporter API」などで復元できる。
「iPhone OS 2.0」「iPhone Simulator 2.0」「Mac OS X 10.5」に対応、Google Codeのプロジェクトページからダウンロードできる。
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