レッドハット、低レイテンシを実現するRHELベースのリアルタイムOSを発表

レッドハッドは金融機関や通信業界向けに、Red Hat Enterprise Linuxのリアルタイム性能をチューニングしたリアルタイムOSをリリースした。

» 2009年02月18日 14時15分 公開
[ITmedia]

 レッドハットは2月18日、同社が提供するRed Hat Enterprise LinuxをベースとしたリアルタイムOS「Red Hat Enterprise MRG Realtime」の提供を開始した。同社がクラウドコンピューティングの一翼を担う技術として注目するテクノロジー群(Messaging、Realtime、Grid)の頭文字をとったMRG(マージ)と呼ばれるスイート製品群の1つ。

 金融機関や通信業界向けにRed Hat Enterprise Linuxのリアルタイム性能をチューニングしたもので、Linuxカーネル2.6.24.7をベースに優先度ハンドリングやスケジューラなどを拡張したリアルタイムカーネルのほか、リアルタイムチューニングのためのユーティリティ、チューニングのためのドキュメントが含まれる。これにより、応答時間の予測性を高め、リアルタイム性の高いローレイテンシ(低遅延)の実行処理が可能になるとしている。

 実行環境やシステムユーティリティ、glibcの実行ライブラリなどはRed Hat Enterprise Linuxとの互換性を備え、アプリケーションはリコンパイルなどを必要としない。また、IBMのWebSphere Real Timeと組み合わせればJavaを用いたリアルタイム処理の適用領域拡大にも有効であるという。

 サーバ単位のサブスクリプションサービスが2種用意され、サポートの受付時間で差別化されている。スタンダードは25万8000円、プレミアムが35万8000円。有償の導入コンサルティングサービスも用意されている。

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