厳しい状況にあるワークステーション市場、リーダーはDellとHPメインPCと同様に

John Peddieの最近の調査によると、ワークステーション市場はメインストリームPCの市場と同様に厳しい状況に直面しており、DellとHewlett-Packardが同市場を支配している。一方、プロ向けグラフィックプロセッサの市場では、相変わらずNvidiaとATIがリードしている。

» 2009年03月09日 12時13分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 John Peddie Researchが3月5日に公表したワークステーション市場に関する報告書によると、全世界のワークステーション市場では、DellとHewlett-Packard(HP)が依然として市場シェアを争っている。

 しかし、世界経済の縮小が続き、企業でのITハードウェア支出が減少する中、ハイエンドのワークステーションの市場は、メインストリームPCの市場と同様に厳しい状況にある。

 同報告書によると、2008年10〜12月期の全世界のワークステーション市場の売上高は15億8000万ドルで、2007年10〜12月期の20億ドルと比べて減少した。ワークステーションの出荷数も、2007年10〜12月期の84万7000台から76万4000台と10%減少した。ワークステーションの平均価格も昨年10〜12月期に13%低下した。

 ワークステーション分野はPC市場全体から見ると小さな部分を占めるにすぎないが、メインストリームのコンシューマー向けおよび企業向けのデスクトップ/ノートPCと同じ厳しい状況にある。Gartnerは3月2日、PCの出荷台数がこの10年間ほどで最低ラインに達したとする報告書を公表した。同社の報告書で唯一の明るい材料は、景気後退の中でも低価格ノートPCとミニノートPCが相変わらず元気だということだ。

 全世界のワークステーション市場で約40%のシェアを確保しているDellでさえも、売り上げ拡大に向けて、今後1年間はノートPCとミニノートPCへの注力を強化する方針を打ち出している。

 John Peddieの報告書によると、Dellはワークステーション市場をリードしているが、HPは市場シェアが約38%で、Dellと僅差の2位につけている。

 同報告書はプロ向けグラフィックプロセッサの市場の動向にも注目している。2008年10〜12月期は、プロ向けGPU(グラフィックプロセッサ)の出荷総数は32%減少した。NvidiaはデスクトップとノートPC用の単体のプロ向けGPUの市場で86%のシェアを確保したのに対し、ATI(Advanced Micro Devicesのグラフィックチップ部門)の市場シェアは12%だった。

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