同一名称のプロセスがいくつも同時に動いているアプリケーションでは、プロセス監視にも工夫が必要だ。このようなケースでも楽にプロセス監視ができる方法を紹介しよう。
JP1/PFM - Agent for Platformを使用して、プロセス監視を行い、同じ名称のプロセスが複数起動されている場合に、1つでもプロセスが異常終了したら検知できるように設定を変更する。また、この方法では、複数の異なる名称のプロセスについても、アプリケーションとして定義することができる。
対応製品:JP1/Performance Management - Agent Option for Platform(JP1/PFM-Agent for Platform)、JP1/Performance Management-Manager(JP1/PFM-Manager)、JP1/Performance Management-Web Console(JP1/PFM - Web Console)
前準備として、JP1/PFM-Agent for Platformに監視対象アプリケーション用のフィールドを作成する。以下に、Windowsの場合の例を示す。
(1)JP1/PFM-Web Consoleにログイン後、サービス階層の画面を開き、監視対象のアプリケーションが動作するJP1/PFM-Agent for Platformの「TA1ホスト名」アイコンを選択。
(2)画面右上にあるプロパティメニューを選択すると、サービスのプロパティ画面内に「ADDITION OR DELETION A SETTING」の項目が表示されるので選択。
(3)画面右下の「ADD AN APPLICATION MONITORINGSETTING」の欄に、監視対象のアプリケーション名を設定し「OK」ボタンを押す。
これにより「Application monitoring setting」に指定したアプリケーション名がツリーとして生成される。
(4)再度プロパティメニューを選択し「Application monitoring setting」にて指定したアプリケーション名を選択し、右下の画面にて監視するアプリケーションのプロセスの条件を次のように設定。
「ProcessNN Kind」でプロセスの種類を選択。(NNには、01〜15が入る)
1つのアプリケーションに対して、プロセスに関する条件を最大15種類まで設定することができる(なお、アプリケーションは最大64件まで)。全ての設定終了後、「OK」ボタンを押す。
次に、定義したアプリケーションを監視するためのアラームを定義する。
(5)アラームテーブル作成時の「プロダクト」を「Windows(7.0)」にする。アラームを作成し、アラーム条件式の設定で、レコード「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
(6)フィールドで「Application Name」を選択する。条件「=」を選択後、異常値・警告値に定義したアプリケーション名を入力する。本条件を省略することにより、全てのアプリケーションを一括して監視することもできる。
(7)入力が終わったら「追加」ボタンを押し、異常時の判定条件を追加。PD_APPレコードでは、プロセス数やサービス数が指定した範囲を超えると「Application Status」のフィールドが正常を表わす「NORMAL」から異常を表わす「ABNORMAL」になる。
このため、フィールドで「Application Status」を選択し、条件「<>」を選択後、異常値・警告値に「NORMAL」を入力し、「追加」ボタンを押す。
以上で、アプリケーション固有のアラーム定義は終了だ。必要に応じて実行アクションなどの設定を他のアラームと同様の手順で定義するとよいだろう。
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