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» 2009年03月27日 08時10分 公開

地域子どもクラブ向けSNS:三鷹市で、コミュニティー形成支援の実証実験

慶應義塾大学は、同大学の「コ・モビリティ社会の創成プロジェクト」の一環として、NEC、KDDIと共同で、東京都三鷹市の協力のもと、「コミュニティー形成支援」の実証実験を昨年12月から開始しており、2010年3月末まで実施する予定だ。

[ITmedia]

放課後の居場所事業活動を支える

 この実証実験は、小学校児童の放課後の居場所事業活動を行う「三鷹市地域子どもクラブ」において、その保護者やボランティア等のメンバーのコミュニティー形成を、SNSを中心とした先進技術を活用し支援するもの。実験にかかるコストは、文部科学省 科学技術振興調整費における「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」による。

 三鷹市地域子どもクラブは、保護者や地域ボランティアなど多様なメンバーによって活動が支えられているため、円滑な活動推進のための情報共有やコミュニティー形成が課題となっていた。実験では、NECがSNSや動画管理を実現する「地域子どもクラブ情報共有支援システム」を開発し、メンバーはKDDIが提供する携帯電話や自宅のパソコンを用いてこのシステムにアクセスし、緊急連絡事項・行事予定・活動報告・日記・動画などを複数のクラブにまたがって手軽に入力・把握することができる。このシステムはNEC製の「Social Tool Mart」をベースにしている。

地域子どもクラブ向けSNSシステムの概要

 現在、実証実験は三鷹市の3つの地域子どもクラブにおいて、各クラブ20人程度のメンバーが参加して行っている。メンバーはPTAメンバー、地域ボランティアメンバー、教員、市職員などで構成されている。今後、他のクラブへの展開も視野に入れながら、メンバー間の情報共有やコミュニティー形成が、新システムの利用によりどの程度向上するかといった効果と有用性を実証していく。

 NECのBIGLOBEデータセンターに設置したSNSシステムを核として、各地域子どもクラブ向けにSNSを個別に開設。各地域子どもクラブ関係者同士で、予定登録・日ごろの活動報告・緊急連絡などを、携帯電話および自宅のパソコンを用いてSNSにアクセスすることで情報共有を行う。

すでに若い世代のメンバーの日記に対してシニア層のメンバー(地域ボランティア)がコメントするなど、子育て悩み相談的な利用方法もできると好評を得ている。フォーマルな情報共有からインフォーマルなコミュニケーションまで、お互い顔の見えるメンバー同士で活発なクローズドコミュニティー形成支援を図っている。

 慶應義塾大学は今後、今回の実証実験で得た成果をもとに、本事業をはじめとして、他のいくつかの自治体などとの共同研究や最先端の情報システム・移動体システムの研究を進め、子どもから高齢者までが盛んな交流ができ、自由に移動できる、安心安全で活発なコミュニティーを作ることを目指した『コ・モビリティ社会の創成』のための社会基盤の構築に取り組んでいくという。

 また、NEC、KDDIは、今回のプロジェクトに参加協力することにより、IT・ネットワークを中心としたソリューションとして、子育て・福祉分野に貢献していく。同様の活動をする地域コミュニティー群が、集団として孤立することなく活発に情報交換、共有を行うことは、個々の活動を支えるエンジンになる。SNSや通信ネットワークは、そのエンジンにどこまで力を与えられるだろうか。

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