北部九州の研究者はCell/B.E.を無償で活用

北九州産業学術推進機構は、Cell Broadband Engine(Cell/B.E.)で構築されたシステム基盤の提供を開始した。倍精度浮動小数点型を必要とする科学技術計算などでも高い性能を発揮するようになったCell/B.E.で計算ニーズに応える。

» 2009年05月22日 14時41分 公開
[ITmedia]

 北九州産業学術推進機構(FAIS)は5月22日、Cell Broadband Engine(Cell/B.E.)で構築されたシステム基盤の提供を開始した。このシステム基盤は、北九州学術研究都市(ひびきの)および北部九州を拠点とする研究者に対し無償で開放される。

 北部九州は自動車、精密機械分野が中心的産業となっている地域。環境工学、ロボット工学、医療などで必要とされる高速計算や高精細画像の処理を行う環境の不足が懸念されていたが、倍精度浮動小数点型を必要とする科学技術計算などで高い性能を発揮するCell/B.E.の導入によりこれらのギャップを埋めようとしている。

 システムはアルゴグラフィックス住商情報システム日本IBMフィックスターズの4社の協力を得て構築され、Cell/B.E.を搭載したIBMのブレードサーバ「IBM BladeCenter QS21」やCell/B.E.アーキテクチャを基にした「PowerXCell 8i」を搭載する「IBM BladeCenter QS22」などで構成されており、このほか、PowerXCell 8iを搭載し、単精度で180GFLOPS、倍精度で90GFLOPSの処理性能を持つフィックスターズのPCI Expressボード「GigaAccel 180」を組み込んだワークステーションを導入している。

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