OracleのSun買収、舞台裏で何が起きていたのか(4/4 ページ)

» 2009年05月25日 07時00分 公開
[Chris Preimesberger,eWEEK]
eWEEK
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3月30日〜4月3日:Sunと顧問がIBMとその顧問に対し、買収提案に関する懸念、特に取引の確実性と独禁法問題について詳しく説明。

4月3日:IBMが交渉プロセスを終わらせたい意向を示唆する。

4月4日:IBMの弁護士がSunに2バージョンの買収案を提示し、これが最後の案であり、その日の午後6時に無効になると通達。買収案のうち1つは、Sunの普通株を1株9.40ドルで買収するというもので、もう1つは1株9.10ドルになっていた。それぞれの案に、異なる条件が付帯していた。

 Sun取締役会はIBMの買収案について協議し、IBMが提示した条件は、ほかの選択肢と比較して、取引に伴うリスクがSun株主の最大の利益に見合わないとの結論を下した。取締役会はIBMの買収案を拒絶し、IBMの独占交渉権を終了した。

4月6日:Sun取締役会がOracleとHPからの打診について会議。経営陣と顧問が取引の可能性に関してOracleおよびHPと協議を再開する。HPは9日にSunの資産査定を再開。

4月10日:Sun取締役は再度IBMに接触して、再交渉の可能性を模索することを決定。その後SunとOracleは機密保持契約を結び、Oracleは詳細なSunの資産査定を再開する。

4月11日:Oracle経営陣がシュワルツ氏などのSun幹部と取引の可能性を話し合う。

4月16日:SunとIBMが新たな交渉で合意したが、IBMは20日朝までに合意し、買収を発表できなければ、交渉を打ち切ると主張。まだ1株9.20ドルと9.40ドルの2つの案が検討されていた。

4月17日:HPがSunに、買収案を出さないと通達する。その後Oracleが1株9.50ドルでの買収を提案すると示唆。

4月18日:Sun取締役会がOracleの提案した条件、IBMの条件、IBMとの交渉の状況について話し合う。このときIBMは提示額を確定してはいなかったが、3月29日に提示額を引き下げて以来、1株9.40ドル以上出す姿勢は見せていなかった。

4月19日:Sun取締役会がIBMに提示額の確認を求める。IBMは、1株9.10ドル支払う用意があり、価格についてはそれ以上の譲歩はないと回答。その後SunとOracleは1株9.50ドルでの買収で合意した。

4月20日:メディアに買収が知らされた。

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