世界のIPトラフィック、2013年には5倍に――Cisco予測トラフィックの9割がビデオに

Ciscoの予測によると、世界のIPトラフィックは年率40%の増加率で伸び、2013年には年間で667エクサバイトになる。

» 2009年06月10日 14時10分 公開
[ITmedia]

 米Cisco Systemsは6月9日、2008〜2013年の世界におけるIPトラフィックの増加予測「Visual Networking Index Forecast」を発表した。Cisco独自の予測に加え、ブロードバンド接続率、ビデオ加入者数などを調査するIDCやABIをはじめとする調査会社14社のデータを基に作成したものだ。

 この予測によると、世界のIPトラフィックは年率40%で増加し、2013年には2008年の5倍になるという。2008年の月間IPトラフィックが9エクサバイト(90億Gバイト)だったのに対し、2013年には56エクサバイト(560億Gバイト)、年間で667エクサバイトになると予測している。

 日本では年率37%の増加率で拡大し、2013年には月間3エクサバイトに達する見込み。

 成長をけん引するのはビデオで、ビデオ(テレビ番組、ビデオ・オン・デマンド、インターネットビデオ、P2Pを含む)がコンシューマートラフィック(トラフィック全体の約7割)全体に占める割合は2013年には90%を超える。テレビ電話などビデオを使ったサービスのトラフィックは2008年の10倍になるという。

cisco VNI 2008〜2013年の月間ビデオ関連トラフィック(資料:Cisco Systems)

 携帯端末によるトラフィックは、2013年には2008年の66倍になり、そのうちのほぼ64%をビデオが占めるようになる。

 ユーザーが複数のデバイスで同時にネットワークを利用する(オンデマンドビデオを見ながら携帯端末でメールを送受信する、など)ことが日常化し、現在は1日平均36時間ネットワークを利用しているところ、2013年には48時間になるとみている。

 またネットワークビデオを鑑賞できるデバイスが増えたことに加え、デバイスのスクリーンサイズの拡大もトラフィックの増大を後押ししているとCiscoは指摘する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ