運用管理の製品市場は仮想化や自動化ツールが急成長――ITR調べ全体は前年比5.8%増

ITRが実施した運用管理製品の2008年度市場調査で、仮想化や自動化などのツールが二けた増となった。

» 2009年06月11日 16時40分 公開
[ITmedia]

 調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は6月11日、運用管理製品における2008年度の国内市場動向の調査結果を発表した。市場全体では、前年度比5.8%増の緩やかな伸びをみせている。

 出荷金額は約1091億円で、景気後退に伴うIT投資の急速な減速が影響した。2009年度の伸び率は2008年度とほぼ同様になると見込まれる。製品別では、ネットワークやサーバ、ジョブ、DBMS、ストレージ、バックアップ/リカバリの管理製品が高いシェアを占めるものの、導入が一巡した傾向がみられることから出荷金額の伸びは鈍化した。

 一方で仮想化や自動化、サービスデスク/インシデント管理、エンドユーザー体験管理、IT資産管理などの製品は市場規模が小さいものの、2007年度から2009年度にかけて、二けた成長が見込まれる。特に仮想化製品では2008年度の出荷金額が前年度比46.3%増、自動化製品では52.5%増となった。

2008年度国内運用管理製品市場シェア:製品分野別(出荷金額ベース、出展はITR)

 シニアアナリストの金谷敏尊氏は、「複雑化、大規模化するシステムを仮想化や自動化製品で集約・統合することで、資源活用の無駄を減らし、運用効率を高める効果が期待できる。膨れ上がるデータセンターの費用を抑えることで、企業の財政を圧迫するIT維持コストを圧縮するのが主な狙い」と分析している。

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