米Yahoo!、オープンソース分散システム「Hadoop」の自社ディストリビューションを公開Yahoo!検索のプラットフォーム

Yahoo!は「Yahoo! Distribution of Hadoop」を公開することにより、Hadoop採用を促進したいとしている。

» 2009年06月12日 14時16分 公開
[ITmedia]

 米Yahoo!は6月10日、「Yahoo! Distribution of Hadoop」を公開したと発表した。Yahoo!の開発者ネットワークサイトからダウンロードできる。

 同ディストリビューションは、Yahoo!が主導するオープンソース分散コンピューティングプロジェクト「Apache Hadoop」を基に、Yahoo!が自社の検索やメールサービスで実際に使うために開発したプラットフォーム。現在Yahoo!の2万5000台以上のサーバでHadoopが稼働しているという。これまで同社はHadoopの安定性を向上させるために、社内の大規模なテスト環境で問題の検出、テスト、更新を行ってきた。こうしたプロセスも公開する。

 サードパーティーは、Yahoo! Distribution of Hadoopを基に独自のディストリビューションを構築でき、商用サポートサービスを追加することができる。Yahoo!は同ディストリビューションを公開することにより、Hadoop採用を促進したいとしている。

 今後追加するパッチは、Apache Licenseの下、Apacheのコードリポジトリに反映され、Apache Hadoopコミュニティーに通知される。

 HadoopはYahoo!が米Hewlett-Packard、米Intelとともに運営しているオープンソースのクラウドコンピューティングテスト環境「Cloud Computing Test Bed」のほか、米Amazon、米Google、米AOL、中国のBaiduなど多数の企業が採用している。

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