SRA OSS、高速全文検索機能を備えたメールクライアント「Sylpheed Pro」を発表

SRA OSSは、オープンソースのメールクライアントとして名高い「Sylpheed」に高速全文検索機能などを付加した「Sylpheed Pro」の販売を開始した。

» 2009年07月09日 13時42分 公開
[ITmedia]

 SRA OSSは7月9日、オープンソースのメールクライアント「Sylpheed」に高速全文検索機能などを付加した「Sylpheed Pro」の販売を開始した。

Sylph-Searcherを用いて検索性能が劇的に向上した

 Sylpheedは2007年度のIPA OSS貢献者賞を受賞した山本博之氏が開発しているオープンソースのメールクライアント。同氏は2006年9月にSRA OSSへ入社し、SylpheedやSylpheedのコアライブラリを独立させたLibSylphプロジェクトの開発など、Sylpheed関連の開発に注力してきた。Sylpheedは2008年1月から2009年6月末までの1年半で20万ダウンロード以上の実績を持つ。

 今回発表されたSylpheed Proは、Sylpheedに機能拡張を行い、メールの本文に対する全文検索機能を追加したバージョン。全文検索インデックスの作成部分には、SRA OSSが高い技術力を有するPostgreSQLを利用(正確にはSylph-Searcherが用いられている)。これにより、全文検索インデックスをリアルタイムに更新できるようになっており、快適な検索機能を実現している。検索自体も非常に高速に行われ、約10万通のメールから特定の本文検索を行った場合でも1秒で検索できる性能を備えている。

 また、Microsoft Office製品やOpenOffice.org、PDFといった添付ファイルの内容も検索可能で、.zipや.tar.gzなどのアーカイブもその中身に対して検索がかけられる。

 山本氏はSylpheedについて、「マルチスレッド化、迷惑メールフィルタの内蔵、RSSリーダー、スケジュール機能など、いろいろとやりたいことがたまっている。ユーザーがより快適に、安心して使えるメールクライアントを目指して今後もどんどん開発していきたい」と今後の開発についても意欲を見せている。

 動作環境はWindows XP/Vistaとなっており、正規ライセンスの価格は3150円。14日間試用できる試用版が用意されており、Sylpheed Proのライセンスを購入しなかった場合でも、機能強化部分を無効にしたSylpheedとしての利用が可能。ダウンロードはSRA OSSのサイトから。

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