第2四半期のPC出荷台数は予想ほどには減少しておらず、一部地域では「小さな回復の兆候」が見られるという。
2009年第2四半期も世界PC市場は下降傾向が続いたが、出荷台数は予想したほどには低下しなかった。調査会社Gartnerが7月15日に調査速報を発表した。
同四半期の世界PC出荷台数は前年同期比5%減の6810万台。Gartnerが6月に予想していた「9.8%減」は上回った。Gartnerはこの結果を「一部地域において、出荷台数という点でPC市場が回復していることを示す小さな兆候と解釈できる」としている。
ベンダー別では、Hewlett-Packard(HP)が首位を維持した。シェアは19.6%で、出荷台数は前年同期から2.8%伸びた。2位のDellは出荷台数が17%減少し、シェアを落とした。一方3位のAcerは安価なノートPCでシェアを伸ばし、Dellに迫っている。
社名 | 2Q09出荷台数 | 2Q09市場シェア(%) | 2Q08出荷台数 | 2Q08市場シェア(%) | 2Q09-2Q08伸び率(%) |
---|---|---|---|---|---|
Hewlett-Packard | 13,371 | 19.6 | 13,012 | 18.1 | 2.8 |
Dell | 9,259 | 13.6 | 11,160 | 15.6 | -17.0 |
Acer | 9,196 | 13.5 | 6,851 | 9.5 | 34.2 |
Lenovo | 5,758 | 8.4 | 5,581 | 7.8 | 3.2 |
東芝 | 3,395 | 5.0 | 3,087 | 4.3 | 10.0 |
その他 | 27,169 | 39.9 | 32,050 | 44.7 | -15.2 |
合計 | 68,149 | 100.0 | 71,741 | 100.0 | -5.0 |
(資料:Gartner) |
米国では、PC出荷台数は前年同期比1.2%減の1640万台、Gartnerが予測した「12%減」を上回る結果となった。デスクトップPCは2けたペースの減少となったが、モバイルPCが20%近く伸びた。第1四半期に2位に転落したDellが首位に復帰したが、2位のHewlett-Packardとの差はわずか0.3ポイント。3位には出荷台数を74%伸ばしたAcerが入り、Appleは4位となった。
社名 | 2Q09出荷台数 | 2Q09市場シェア(%) | 2Q08出荷台数 | 2Q08市場シェア(%) | 2Q09-2Q08伸び率(%) |
---|---|---|---|---|---|
Dell | 4,248 | 26.0 | 5,227 | 31.6 | -18.7 |
Hewlett-Packard | 4,209 | 25.7 | 4,161 | 25.1 | 1.2 |
Acer | 2,318 | 14.2 | 1,331 | 8.0 | 74.2 |
Apple | 1,422 | 8.7 | 1,387 | 8.4 | 2.5 |
東芝 | 1,120 | 6.8 | 915 | 5.5 | 22.5 |
その他 | 3,034 | 18.6 | 3,529 | 21.3 | -14.0 |
合計 | 16,351 | 100.0 | 16,549 | 100.0 | -1.2 |
(資料:Gartner) |
アジア太平洋地域は前年同期比2.3%増となり、2四半期ぶりの出荷台数増となった。特に中国は7%増と成長をけん引したという。EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域は10.9%減、ラテンアメリカは16.6%減、日本は法人市場の需要低迷で3.2%減となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.