Twitterとマスメディアは連携できるかネットの逆流(20)(2/4 ページ)

» 2009年07月25日 11時45分 公開
[森川拓男,ITmedia]

mainichijpedit?

 毎日新聞社のTwitterアカウントである「mainichijpedit」は、「毎日jp編集部のメンバーがお勧め記事などをお知らせします」として、毎日jpに掲載された記事URLに、一言コメントを入れてつぶやくといった具合で、「asahi」のものとは様相が異なる。一言コメントがなかなか面白いことがあり、何かなと思ってURLをクリックすると、該当する毎日jpの記事へとナビゲートされるわけだ。

 Twitterには、140文字しか書き込めないという制限がある。短い文の中で、Webページへと誘導したいのならば、記事の見出しとURLを流せばすむと思うだろうが、それだけでは単なるRSS配信と変わらない。Twitterで流す意味は薄いのではないだろうか。

 もちろん、TwitterFeedなど、RSSなどのフィードをTwitterへとつぶやくサービスも存在するだけに、特に問題はないのだろう。しかし、つぶやきを受け取る側としては、RSSが流れてくるだけならば、別にTwitterである必要はないという人も出てきそうだ。実際にわたしも、とあるタレントが開始したTwitterアカウントをフォローしてみたが、ブログの更新をつぶやくのみだったので、フォローをやめてしまったこともある。

 asahiの場合は、今後、マッキー氏による独特の中継が行われるのではないかという期待があることからフォローを続けているが、現状ではRSS配信にとどまっていて面白味はない。

 マスメディアのアカウントをフォローする人の多くは、「ニュース速報」を期待しているのではないだろうか。例えば、現場の記者が、遭遇した事件について記者の視点でつぶやく。だが、わたしが見る限り、現実にはそういったことは行われていないようだ。先日の都議会議員選挙の開票速報でも、MXテレビを見ていた一般ユーザーが経過について刻々とつぶやいている一方で、後れをとるマスメディアもあった。

 確かに、裏が取れていない不正確なことを、マスメディアとしてつぶやくわけにはいかないということもあるかもしれない。しかし、一部メディアがやっているように、つぶやいている記者が署名をすることにより、自由度は増すのではないだろうか。問題は、誰がつぶやいているかである。

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