Twitterは進化をやめないTwitter定点観測(2/3 ページ)

» 2009年08月22日 08時00分 公開
[小林啓倫,ITmedia]

トレンド分析サービスに新顔

 Twitterで投稿できるのは短いメッセージであり、ほとんどが意味のないつぶやきだと考える向きも多い。だがネット上の無数のブログから流行を可視化するサービスがあるように、Twitterにおいても、その中を流れるメッセージからトレンドを分析しようという試みが行われてきた。

 例えば海外では、以前から「TweetMeme」や「twitt(url)y」 といったサービスが人気を博している。また4月からは、Twitter公式サイト上でも「流行のトピック(Trending Topics)」コーナーがタイムラインの右側に表示されるようになった。これを活用することで、いま何がTwitter上で話題になっているのかを簡単に把握することが可能だ。

 日本では「buzztter」 や「ふぁぼったー」などの老舗サービスがあるが、最近の「Twitter再流行」に足並みを合わせるかのように、新たなトレンド分析サービスが生まれている。その急先鋒が「Twib」と「ReTweeter」である。

 「Twitterホットエントリー」と銘打たれたTwibは、日本語のつぶやきの中に含まれているURLを集計し、頻出するURLをランキング形式で紹介してくれる。人気のソーシャルブックマークサイト「はてなブックマーク」をほうふつとさせるサービスで、8月4日に登場した直後から話題になった。英語圏のサービスでは、twitt(url)yが同様のトレンド分析を行っているが、日本語のみを対象にしたメジャーなサービスはこれまでなかった。Twibは「自分がフォローしている利用者のみに限定して分析する」といった機能を新たに追加している。今後の進化が楽しみなサービスだ。

Twibのトップページ Twibのトップページ

 一方、RTを分析対象にしているのがReTweeterだ。8月11日に登場し、こちらも多くの支持を集めている。発言がRTされた回数と、RTした利用者のフォロワー数から「のべ何人に発言が配信されたか」を算出し、注目の発言やユーザーをランキングで表示するもので、RTされた経路も把握できる。ただし、現状ではRTの書式が統一されていないため、Retweeterもデータの抽出に苦労しているという。RTが公式機能として実装された後には、より正確なトレンドを把握できるようになるだろう。海外でもRTを分析するサービスが増加傾向にあり、今後の伸びが期待される分野だ。

 種々のAPIを公開しているTwitterでは、アイデアと技術力さえあれば誰でも関連サービスを創造できる。トレンド分析の分野においても、これから新たな人気サービスが誕生する可能性はゼロではない。TwibとReTweeterの登場に刺激を受け、新たなサービスを生み出す人が増えることを期待したい。

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