ブレードサーバにまつわるもっと大きな問題は、ユーザーが当初考えている以上に維持コストが掛かるという問題だ。どの企業も自社のブレードサーバを最初からフル実装することなど想定していない。つまり、エンクロージャーの空きスペースと、ラックならほかに使えたはずのスペースが無駄になるという話だ。
Xeon5500の性能を使い切るだけの実行環境を必要とするのかも疑問だ。昨今サーバの仮想化が話題を独占し、導入事例が急速に増加しているのも、この話を裏付ける。つまり、そもそもオーバースペックだったのではないかという疑問である。
新規にXeon5500上で開発されるアプリケーションに関しても、既に開発を行っている人たちに取材したところ、ブレード一枚程度の性能で十分余裕があり、そのほかのブレードを用いる必要を感じないという。彼らの想像だが(僕も同意見)、おそらくユーザーは購入したサーバを仮想化し、そのほかの目的で使用しようという目論見なのだろう。
ただし、肝心要のミッションクリティカルな実行環境でアプリケーションを動かす場合は「(ブレードサーバは)やはり避けたい」というのが開発した側の本音だそうだ。
ブレードサーバはこのような疑問にどのように答えるのだろうか。
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