世界のサーバ市場、過去最悪を更新――米IDC調査企業の買い換え続く

売上高は前年同期比30.1%減の98億ドルと4四半期連続の減少で、IDCが調査を始めて以来の最低値を更新した。

» 2009年09月03日 14時15分 公開
[ITmedia]

 米調査会社IDCは9月2日、2009年第2四半期(4〜6月)の世界サーバ市場についての調査結果を発表した。売上高は前年同期比30.1%減の98億ドルと4四半期連続の減少で、12年前に同社が四半期ベースの調査を始めて以来の最低値を更新した。

 出荷台数については、サーバ市場全体で前年同期比30.4%減と、こちらも過去5年間で最低の出荷台数、調査開始以来最低の減少率となった。IDCはこの不調の原因を、企業がサーバの買い換えを先延ばしにしていることとみており、2009年下半期には市場が安定し、企業は次のビジネスサイクルに向けたIT投資を決定すると予測している。

 すべての価格帯の製品の売上高が減少しており、ボリュームサーバは前年同期比30.0%減、ミッドレンジサーバは28.1%減、ハイエンドサーバは32.0%減だった。

 ベンダー別では、System xおよびSystem pが順調だった米IBMがシェアを1.8%伸ばし、34.5%の1位。前期IBMと同率1位だった米Hewlett-Packard(HP)は、前期比で0.8ポイント、前年同期比で0.1ポイントシェアを減らして28.5%の2位だった。3位は米Dellでシェアは12.4%、4位は米Sun Microsystemsでシェアは10.0%、5位は富士通/Fujitsu Siemensでシェアは3.5%だった。いずれのベンダーも売上高は前年同期比で2けた台の減少で、中でもSunは37.2%と大幅な減収だった。

 比較的好調だったのはブレードサーバ市場で、売上高は前年同期比12.1%減、出荷台数では19.8%減にとどまった。ブレードサーバ市場でシェア2位のIBMが、売上高を2.3%伸ばし、シェアを2.3ポイント拡大した。

2009年第2四半期の世界サーバ売上高トップ5
順位 社名 売上高(単位:百万ドル) シェア(%) 伸び率(%)
1 IBM 3,385 34.5 -26.3
2 Hewlett-Packard 2,798 28.5 -30.4
3 Dell 1,221 12.4 --26.8
3 Sun Microsystems 981 10.0 -37.2
5 富士通およびFujitsu Siemens 345 3.5 -35.0
その他 1,084 11.0 -35.0
全体 9,814 100 -30.1
(資料:IDC)

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