ソフトバンクで身につけた仕事術は生きる〜Part3「担当範囲外です」は協力会社だけで十分(2/3 ページ)

» 2009年09月05日 11時41分 公開
[大木豊成,ITmedia]

プロジェクトを「見える化」する

 実はこの「自分のポジションに関係なくプロジェクトを俯瞰する」というのは、さほど難しいことではありません。例えば、砂山をイメージしてみましょう。海岸に子どもが作った砂山は、一緒になって作っている時は近くから見ます。離れてみると全体が見えてくるわけですね。そういうことです。

 プロジェクトを俯瞰して見ることが難しいように感じるのは、プロジェクトが砂山のように目に見えるものではないからです。目に見えないのなら、目に見えるようにする。一時流行した「見える化」です。

 何がゴールなのか、何が決まって、何が決まっていないのか。そして、何が終わっていて、何が終わっていないのかを、どんどんホワイトボードに書き込んでいきます。この作業は、一人でできるのならやってもいいでしょうし、できないのならステークホルダーを集めることで可能になります。

 そう考えると、プロジェクトを見える化するイメージが沸いてくるのではないでしょうか。会議で率先してマーカーを持って、ステークホルダーが発言する内容を書き込んでいく。この作業をどんどん進めていくわけです。

抜け漏れはないか

 ここでもっとも大事なことは、抜けや漏れがないか、ということです。重複は後で整理すればいいので気にしなくても構いません。しかし、抜け漏れは後で問題が生じる可能性が高いですから、何としてもなくす必要があります。そのために、ヒアリング能力が必要になってきます。

 「ほかにありませんか?」

 「これで全部ですか?」

 質問はパターン化できるものでもありません。あの手この手を駆使して、自分のヒアリング能力を高めていくしかありません。ここは容易なことではありませんが、努力と経験を積み重ねることで身につけることができます。

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