“アンチGoogle”感情は実際に高まっているのかみんなGoogleが嫌い?(2/2 ページ)

» 2009年09月08日 16時37分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK
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 Googleの取材を続けてきたわたしの個人的経験についていえば、わたしはGoogleを支持したことでも、またGoogleに批判的な立場でMicrosoftを支持したことでも批判を受けた。わたしは先月、BingがGoogleを検索市場の王座から引きずり下ろすかもしれないと書き、Google支持者たちから猛反発を食らった。

 わたしの同業者たちもGoogleに批判的になってきたようだ。Googleが何か大きなヘマをするのを期待するような雰囲気もある。そうなったら一斉にたたいてやろうというわけだ。ほのかではあるが、そんな空気が感じられるのだ。TechCrunchのマイケル・アーリントン氏は、GoogleがGoogle Appsの無償版を廃止しようとしていることで同社を非難する記事を書いている

 アーリントン氏の記事を読むと、そうなるのを同氏が願っているようにも思える。人さし指を振りながら「だから言っただろう、Googleは邪悪だって」と言わんばかりだ。そして同氏は、人々がGoogleから離れる運動を率いるつもりなのだろう。同氏が携帯電話番号をGoogle Voiceに移行できたので、Apple iPhoneに対して小さな反乱を企てたときと同じように。だがここでは、わいろについて論じるつもりはない。

 Googleに対する反感は、Gmailの障害を伝える記事にも見受けられる。メディアはこの問題に飛びつき、うんざりするほど批判報道を繰り返している。そこには悪意に満ちた喜びさえ感じられることもある。わたしもこの問題を取り上げているが、何であれインターネットの障害に関する記事を書くのは好きではない。それはつらいことだ。人々は自分の電子メールのデータがどうなったのかを知る権利があるが、こういった障害の原因の大部分を占める人為的ミスを指摘するのは楽しいことではない。

 たいしたことではないが、反Google感情の例をもう1つ挙げよう。Google Appsの広報担当者から最近聞いた話によると、誰もがMicrosoft Officeと比べてGoogle Appsが備えていない機能ばかり話題にし、その逆について語ろうとしないという。Google AppsにはあるけれどもOfficeにはないという機能も存在するのだ。

 確かにGoogleへの反感は広がっている。Googleブック検索をめぐる和解は、Googleに対するこういった認識の今後の展開を大きく左右するかもしれない。欧州の関係者たちは現在、和解案への反対を声高に表明している。

 わたしの予想では、10月7日に行われる裁判所の審理で和解案が承認されるだろう。そうなれば、ネット上でのGoogleの勢力拡大を恐れる人々から、さらに大きな反対の声が聞こえてくることだろう。

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