吉野家、全店舗で新営業システムを稼働

吉野家は、国内の全店舗約1155店で稼働する営業システムを構築し、2月に稼働を開始した。営業系、勤怠系、情報系の3つのシステムを刷新し、業務効率の改善につなげている。

» 2009年09月08日 19時58分 公開
[ITmedia]

 吉野家は、国内の全店舗約1155店で稼働する営業システムを構築し、2月から稼働を開始している。システムの構築を手掛けたITホールディングスグループのインテックが9月8日に発表した。

 システム構築の目的は、店舗のPOS(販売時点管理)システムの刷新に伴い、関連するシステムとインフラを全面的に再構築すること。店舗における定型業務をシステムで処理することで、業務効率の向上にもつなげる。

 新システムの機能は「店舗機能」と「営業機能」に大別される。店舗機能では精算やシフトの調整、入出荷確認など店舗の運営にかかわる業務を担当。発注業務において売り上げデータを基に発注量を自動で予測する仕組みを整備し、発注の精度を向上させている。

 営業機能では、新店の開設や新しいメニューを追加する時に本部から一括で発注ができるようにした。また各店舗から集めた売り上げや人件費を基に販売予測を立てたり、人員計画を策定できるようになった。

 刷新したシステムは発注や販売、在庫を管理する「営業系」、出退勤やシフトを扱う「勤怠系」、グループウェアの「情報系」の3つ。営業系はインテック独自の.NET Frameworkを使ったシステムを開発。勤怠系はガルフネットが提供するWebベースの店舗業務システム「Gulf−CSM」、情報系は本部と店舗間の情報を共有できるグループウェア「Gulf−Star」で構築した。インテックはシステムの企画、開発、運用までを支援した。

 吉野家では、店舗業務の改善や人材育成までをサポートする新システムの構築を必要としていた。既存のシステムは1996年から稼働しており、機能の拡張や新たな制度への対応に弱いといった課題を抱えていた。こうした課題を解決するために、新システムの構築に着手した。

吉野家における新システムの構成 吉野家における新システムの構成(出典:インテック)

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