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» 2009年09月15日 16時57分 公開

企業向けキャンペーン:Microsoft、Windows 7が企業にもたらすメリットを宣伝

Windows 7の発売を目前に、MicrosoftはForresterに委託した調査結果や早期導入企業の成功事例などを駆使した新たな宣伝キャンペーンを展開している。

[Nicholas Kolakowski,eWEEK]
eWEEK

 米Microsoftの委託を受けて米Forrester Researchが行った調査の結果が、Microsoftの次期OSであるWindows 7の推進に向けた新たな宣伝キャンペーンで利用されている。この調査は、ITワーカーのサポートにかかわるコストと課題に関するものだ。調査報告書によると、SMB(中堅・中小企業)および大企業は、社内のPCにインストールされるソフトウェアの増加、分散化・モバイル化をめぐる問題、ヘルプデスクへの問い合わせの増加などで苦労しているようだ。Microsoftは報告書で紹介された幾つかの事例も取り上げ、Windows 7はこれらの問題の多くを軽減できるとしている。

 レイバーデー(9月の第1月曜日)も過ぎ、新OSのリリース日(10月22日)が迫る中、Windows 7の推進に向けた動きが一段と加速している。Microsoftは9月1日、ボリュームライセンスリセラーを通じてWindows 7とWindows Server 2008 R2の提供を開始したと発表した。同社は新OSの普及促進に向け、Windows 7 Professionalへのアップグレードを購入するユーザーに15%の値引きを提供するという6カ月間の期間限定キャンペーンも展開している。

 Microsoftの委託で実施されたForresterの調査では、318人のITプロフェッショナルから回答が得られ、そのうち10人については詳細な聞き取り調査も実施された。調査の結果、企業のIT管理者が直面している課題とコスト問題に関して6つの重要な事実が浮かび上がった。

分散化とモバイル化

 「今日の情報関連業務は高度に分散化・モバイル化しているため、接続サービスとWAN最適化サービスに対して多額の年間支出が必要となっている」と報告書は記している。「本社外で勤務する従業員の割合は、5人のうち3人を超えていることが分かった。さらに、調査対象企業の支社の数は海外を含めて平均で174カ所に上り、これらの支社も当然サポートする必要がある」

社内PCの肥大化とプロセスの分断化

 調査対象となった企業は、平均すると全世界で215種類のアプリケーションをサポートしている。これには、企業のITインフラに残されているレガシーアプリケーションは含まれない。「平均的なユーザーは自分の業務用PCに16種類のアプリケーションをインストールしていることも調査で判明した。一部のユーザーが独自にインストールしている多数のアプリケーションはこれに含まれていない」(同報告書)

ヘルプデスクへの問い合わせ

 Forresterの調査によると、ヘルプデスクへの毎月の問い合わせでは、許可されていないソフトウェアをインストールしたためにPCがおかしくなったというユーザーによるものが約7件のうち1件の割合だった。また、ソフトウェアのインストールを求めるユーザーからの問い合わせは23%だった。

VPNに関連した問題

 ヘルプデスクへの問い合わせのうち、VPNに関連した問題は約10%だった。この問題は、モバイル化とネットワーク接続機能の拡大や、モバイルワーカーが移動中にデータにアクセスする必要性の増大などに起因する。

USBメモリの利用状況と盗難の把握困難

 調査対象企業は平均で55台のPCを紛失しており、各PCには平均で53Gバイト分の企業データが保存されていた。またリムーバブルストレージデバイスについては、毎年約5%が紛失したり盗難に遭ったりしている。

最適化されていないHDD

 HDD上のデータやドキュメントを検索するのに無駄な時間が費やされ、生産性の低下を招いていることもForresterの調査で明らかになった。

 また調査対象企業は「極めて優先度の高い課題」として以下を挙げた。

  • コストの抑制(87%)
  • セキュリティ(86%)
  • 従業員の生産性の改善(84%)
  • 従業員のモバイル性の改善(54%)

 Microsoftはこの調査データに基づき、Windows 7は企業における積年のIT問題の多くを解決するとともにITコストの削減にもつながると主張している。Microsoft幹部とメディアの間で行われた一連の説明会で同社は、Windows 7の早期導入企業が新OSをITインフラに統合することによって大きな成果を上げた3つの事例(英Baker Tilly、マイアミ市、オランダのGetronics)を紹介した。

 マイアミ市については、Microsoftは同市役所がWindows 7を採用することで、電力コストの削減により、PC1台につき1年当たり54ドルの節約を実現したとしている。さらに同社は説明会およびメディアに配布したプレスリリースの中で、リモートデスクトップなどのWindows 7の機能により、技術者をユーザーのもとに派遣する必要性が90%も減少したため、同市のITスタッフの人件費を削減できたとしている。

 Baker Tillyの事例紹介では、「同社はWindows 7を導入したことでPC管理コストを18%削減した」とMicrosoftは述べている。Microsoftの推定によると、PC管理を担当するITスタッフの人件費の削減は年間89〜160ドルになる見込みだ。この数字は、デスクトップ1台につき年間で最大2時間分のITスタッフの人件費削減に相当するという。

 Windows 7は、収益減少傾向からの脱却を目指すMicrosoftの取り組みで最も重要な柱となったようだ。同社の2009年第4会計四半期の売上高は、ウォール街の予測を約10億ドル下回る131億ドルで、昨年同期と比べて17%の減少となった。

 売り上げ減少に直面したMicrosoftは企業戦略を修正し、Windows 7やOffice 2010などの主要な新製品にフォーカスする方針に切り替えた。歴史的に見ると、Microsoftの年間収入の約3分の1はOSの売り上げによるものだ。このエコシステムに含まれる企業各社もMicrosoftの新戦略を後押ししている。Intelはこの夏を通じて、Windows 7のリリースは企業のIT機器の大規模な刷新を促進するとの見方を表明してきた。

 Microsoftは新OSへのアップグレードをSMBと大企業に促すために、IT管理者などを対象にWindows 7 Enterpriseの90日間の無料トライアルエディションを提供するといった取り組みも進めている。このトライアルエディションには、さまざまな言語に対応した32ビット版と64ビット版が用意されており、TechNetのサイトからダウンロードできる。

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