Twitter本はクラウド本を超えるか?オルタナブログ通信(4/4 ページ)

» 2009年10月02日 16時42分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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記者クラブ開放問題

 内閣が変わって、小泉内閣のころより配信されてきたメルマガも政権交代した。しかし、佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」の内閣メルマガとウェブサイトの政権交代でも触れられているように、実に奇異なのだ。メルマガ発行などを行う内閣広報業務が何も変わらずに引き継がれたようなのだ。内閣広報官は同じ人が続投しているし、アメリカのようにWebサイトが変わることもない。これはどういうことだろうか。

 ここで前回に引き続いて、記者クラブ問題についても取り上げておきたい。

 方波見豊氏「破壊的イノベーションでキャズム越え」の怒賀さんのTwitterつぶやき(記事:ネットメディア@記者クラブ)で紹介されたのは、筆者が書いたネットの逆流(22):記者クラブという降り積もった塵をネットメディアは掃除できるかだ。筆者は、フリーランスやブロガーを排除するのではなく、きちんと手続きを踏めば誰でも参加できるように、という趣旨のことを書いたつもりだ。

 今回の件をオルタナブロガーはどう見たか。

ブロガー ブログ 記者クラブ開放、是か非か
加山恵美氏 C'est la vie 記者クラブは開放してほしいけど
佐々木康彦氏 平凡でもフルーツでもなく、、、 毎日jp選挙「JP.コッコ」アイコンの額の汗がなんとも皮肉な2009年9月16日のTL
鳩山首相初会見、実は上杉隆さん官邸に入れる許可を事前に得ていたって「週刊・上杉隆」で明かしてらっしゃいますね
岡田外相全メディアに記者会見を原則開放で、自民党政権復権してもこの流れは継続するかに興味の焦点は移行した?
玉川岳郎氏 ニュータイプになろう! 記者会見なのか、説明会なのか、なんなのか。

 思わず苦笑してしまったのが、佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」の毎日jp選挙「JP.コッコ」アイコンの額の汗がなんとも皮肉な2009年9月16日のTLだった。「選挙コッコ」や「コッコ」は毎日新聞社の“中の人”なのに、ほかのネットメディア同様に記者クラブに入っていない人だったのだ。岡田外相の記者会見開放が、ほかの省庁や内閣へと広がり、同時に、加山恵美氏「C'est la vie」が記者クラブは開放してほしいけどで言及されたように、ニュースソースは記者クラブだけではないことをあらためて考えてみてはいかがだろうか。

雑誌のこれから

 メディアにとって注目なのは、小林啓倫氏の英国:ニュースサイトにお金を払う意志があるのは全体の5%。しかし……だ。どの層に向かって情報を発信するかが、収益化にかかわりそうだ。

 例えばニュース。大木豊成氏は休日のニュースはiPhoneがちょうどいいで、iPhoneがニュースの収集場所になったという。Twitterなどを使って細かな情報も得られるのだ。

 林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」のテレビで新聞を読んだりする時代では、テレビで新聞を読む実験の話題が取り上げられていた。最初にこのタイトルを見たときは、新聞の紙面を使ってニュースを伝えるスタイルのテレビ番組のことかと思ったのだが違った。テレビ画面を使って、自分で新聞紙面を読めるのは面白いかもしれない。

 雑誌もまた、危機的状態にある媒体だ。中村昭典氏「中村昭典の、気ままな数値解析」の【273万人】 ガテン休刊が意味する、重いものでは、リクルートの市販求人情報誌が、すべて休刊になったという。かつて「フロムAtoZ」などを利用したことがある筆者にとっても、寂しさを感じる出来事だ。

 共感してしまったのが、妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」の【雑誌フェチとして】苦しい台所事情はわかりますが、目に見えて分かる「コスト削減」はちょっと寂しい。というエントリー。筆者も、雑誌の休刊も寂しいが、存続してもコスト削減が目に見える形で出てくると寂しさを感じる1人なのだ。定価にしても、「特別定価」などと称する実質値上げも多く見る。1、2号で元に戻るならいいが、ほとんどの「特別定価」なるものはずっと続き、「定価」が幾らだったのか分からなくなってしまう。しかも厚さは変わらないか、逆に薄くなっているケースさえ見られる。

 雑誌をバックナンバーも含めて入手できるツールがiPhoneにあることが、松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」のMAGASTOREにあって書店にないもの――雑誌のバックナンバーで紹介された。バックナンバーコーナーのある大型書店が近くに無い人にとって、雑誌とは入手し損ねると手に入りにくいものだった。それが、iPhoneで購入して閲覧できるのだ。

 以上、9月17〜23日にかけてオルタナティブ・ブログへ投稿されたエントリーの中から、幾つかのキーワードに沿って紹介させていただいた。しかしここで取り上げられたのは、膨大な数のエントリーのごくわずかにすぎない。本稿からオルタナティブ・ブログに興味を持っていただけたならば、ほかのエントリーも読んでほしい。

 最新100件のエントリーは、最新の投稿から簡単にチェックできる。フィード配信もなされているので、リーダーなどを使えば外出先からでもチェック可能だ。

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