最近はTwitterの陰に隠れてしまった感もあるが、「クラウド」という言葉はかなり浸透したように思う。思わずギョッとしてしまったのは屋代和将氏「オープンな日々」のクラウドはクローズ!?というエントリー。便利さとリスクが裏表になるというのは、Windowsがバージョンアップするごとにブラックボックス化していったのに似ているような気がした。また、関連するものとして、関孝則氏「クラウド的な世界へ」のコントロールと所有を分けたのがクラウドというエントリーもあった。合わせて、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」のスマートグリッドとクラウドとIPネットワークも読んでおくといいかもしれない。「クラウド」という言葉に躍らされずに、注意していきたいものだ。
そんな中、栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」はHPのクラウド戦略についてインタビューしましたで、企業のクラウド戦略責任者へインタビューした様子を紹介している。
田中一彰氏「あるコンサルタントのつぶやき」の「クラウドコンピューティングの幻想」を読んででは、オルタナブロガーエリック松永氏が書いたクラウド本の感想が書かれた。林雅之氏のクラウドの本は全部で17冊。出版日順に並べてみたでは、これまでに発売されたクラウド本が一挙に紹介されており、壮観だ。林雅之氏が指摘するように、書店でもクラウド本コーナーができているし、各地の図書館でもクラウド本は予約が重なってすぐに借りられない状態が続いている。
小林啓倫氏「シロクマ日報」の「あの人のiPhone、ホーム画面はどうなってる?」を確認できる"First & 20"でも指摘されたように、オルタナブロガーにiPhone所有率が高いことはこれまでも何度となく取り上げてきた。方波見豊氏「破壊的イノベーションでキャズム越え」のITmedia 神尾寿さんの記事『iPhoneは「キャズムを越える」のか』から、iPhoneキャズム越えの定義を考えるという話題もあるようだが、正直、筆者はまだiPhoneを街中で見かけておらず、ユーザーが増えているという実感がない。筆者自身がiPhoneを持っていないこともあるのかもしれないが、読者の注目も多く話題となっている「セカイカメラ」にしても、先日のWBS特集で何となく分かったような状態だ。
もちろんiPhoneユーザーが多いオルタナブロガーは、セカイカメラを使ったり検証したりしている。
セカイカメラはなかなか興味深いアプリケーションだが、少し気になるエントリーを見かけた。山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」のもはやニュースは流れるものではないだ。これは工藤拓也氏「一人シリコンバレー男」の事故物件の話題と「縁起」の価値を受けて書かれたエントリーである。コメント欄にもあるが、これらがセカイカメラと連動した場合、果たしてどういうことになるのか。小林啓倫氏のサンフランシスコ市、行政データを活用する「アプリストア」をオープンで紹介された仕組みともつながれば、ある意味便利であるが、同時に怖いものにもなりかねない。新しいものに飛びつくのもいいが、そこから派生する影響も考えておきたい。
もちろん、iPhoneアプリはセカイカメラだけではない。松尾公也氏の部屋の中から富士山の場所を想像できる、そんなARアプリを使ってみたや、拡張現実でスナイパーになる「暗殺者 FPS.」で紹介されているような、興味深いアプリもある。
しかし、気を付けなければならないこともある。iPhoneからmixiやTwitterなどに写真をアップすることで、自分の位置情報を公開してしまう可能性があるというのだ。坂本史郎氏「坂本史郎の【朝メール】より」のiPhone写真位置情報の危険!で指摘されている。気付いていない人は注意しておくといいだろう。
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