Windows 7はIT業界をどう変えるのか?(2/2 ページ)

» 2009年10月13日 07時40分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK
前のページへ 1|2       

6. Windows XPが正式に引退する

 XPはOS市場の長老ではあったが、引退からはほど遠かった。実のところ、いまだに勢力を増している。しかしWindows 7はXPのこれまでの導入数をたやすく上回り、この状況を変えるだろう。XPを使っている企業はいずれWindows 7に移行するだろう。XPが生き続ける唯一の場所は、Windows 7のXPモードになる。

7. Windows Vistaを忘れてもらえる

 MicrosoftはVistaからWindows 7へと逃げ出しており、消費者と企業顧客にVistaの問題を思い出してもらいたくないと思っている。Windows 7がバルマー氏の予想通りに成功すれば、MicrosoftはVistaの部分を自らの歴史から消し去ることができる。Windows 7に懐疑的だったユーザーも、使ってみれば考えが変わるだろう。彼らの記憶からVistaの問題は消える。

8. Windows Mobile 7の追い風になる

 Windows Mobile 7がiPhoneのようなユーザー体験をもたらすのかどうかはまだ分からない。だが、Windows 7の助けを得て、Windows Mobile 7は単独で達成できるよりも大きな成功を収められるかもしれない。Windows 7とVistaの大きな違いを目にしたユーザーは、Windows Mobile 7にもそれだけの違いがあると期待するだろう。そうなればMicrosoftにとってはなおいい。

9. Appleのマーケティングに対抗できる

 Microsoftがこの数年抱えている大きな問題の1つが、Appleの広告に対抗できないということだ。Appleの「Macくんとパソコンくん」PCが奏功したことで、AppleはMicrosoftからユーザーを奪い取ることができた。Windows 7が人気を集めれば、MicrosoftはAppleに対抗して、スティーブ・ジョブズ氏をピンチに追い込めるだろう。Mac OS Xからユーザーを奪うこともできるかもしれない。

10. Microsoftが尊敬を取り戻せる

 Windows 7が成功するとバルマー氏が確信している理由の1つは、不正な攻撃を遮断する機能にある。同氏によると、Windows 7はMicrosoftがこれまでリリースした中で最も安全だという。これは未来への支持であると同時に過去への批判でもあるのだが、バルマー氏の言うとおりなら、Microsoftはついに、「Windowsのセキュリティは不十分で、生き残っていけない」と主張している批判派に立ち向かうことができる。セキュリティ分野で尊敬を獲得できる。それから、おそらく最も重要なのは、Microsoftが今後、セキュリティへの懸念に関して最大の重荷に耐える必要がなくなるということだ。

 それこそが最大のアドバンテージかもしれない。

前のページへ 1|2       

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

注目のテーマ