ソーシャルスパゲティ地獄オルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2009年10月16日 16時53分 公開
[森川拓男,ITmedia]

「Kindle」と「コルシカ」――本の未来を考える

 いま出版業界は大きな変革期にあり、その一端を担うサービスが10月7日にスタートした「コルシカ」になるかもしれなかった。しかし、工藤拓也氏「一人シリコンバレー男」のオンライン雑誌閲覧サービスの「コルシカ」個人利用の範囲の代行がどこまで許されるの?でも取り上げられたようにさまざまな問題をはらんでおり、13日には全雑誌の販売を停止するという事態に発展した。

 電子出版の黒船となりそうなのが、Amazonの「Kindle」だろうか。アメリカでは、成井秀樹氏「なるいのDRM進化論」のニューヨークタイムズとKindle DXのセット販売で紹介されたような試みも行われているようだが、果たして日本上陸でどうなるのか。

 日本でも使えるようになるインターナショナル版のKindleには、ITmedia海外速報部・佐藤由紀子氏「海外速報部ログ」の国際版Kindle、日本ではどこのネットワークを使うの?のような疑問もあったが、11日に国際版Kindle、ダウンロード料金が米より4ドル高いらしいと問題を解決した。

 あとは日本語のコンテンツが充実してくれればいうことはない。いずれは、木村武弘氏のiPhoneにKindleや、小林啓倫氏「シロクマ日報」の「本の iTunes」が登場する日で書かれているような時代が来るのだろうか。ただ、筆者は紙の本が無くなってしまうことは考えたくない一人なのであるが。

課金されたのにダウンロードできない!

 iPhoneといえば、いま旬なのは「セカイカメラ」だろう。方波見豊氏「破壊的イノベーションでキャズム越え」の日本を騒がしているセカイカメラは、Sekai Cameraとしてパリ(科学博物館)でも騒がせるようですでは、セカイカメラが海外にも影響を与えていることが紹介された。

 松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」はセカイカメラの力技:エアタグで7文字以上表示させる方法で小技を紹介し、セカイカメラとVOCALOIDとiPhoneが合体するとどうなるのか:VOCALOID動画がセカイカメラにぷかぷか浮かぶで新たな展開を予想した。

 セカイカメラ以外でも、松尾公也氏の現時点でおそらく最も実用的なARアプリ「buUuk」を試してみたでは、興味深いアプリが紹介された。また、祝・FlashのiPhone対応。でもAdobeが既にiPhoneアプリ出してたって知ってる?にあるように、Flashも正式にiPhoneに対応したようで、これからの期待が広がる。

 iPhoneアプリでトラブルが起こることもある。西本智氏「ここを隠れ家とする。」のiPhoneアプリ、課金はされたがダウンロード出来ない。そんな時はどうしたらいいのだろう。という気になるエントリーがあり、iPhoneアプリ、課金はされたがダウンロード出来ない。そんな時はどうしたらいいのだろう。 (2)と続いた。なお、この件に関してその後もエントリーが書かれ、10月15日にiPhoneアプリ、課金はされたがダウンロード出来ない。そんな時はどうしたらいいのだろう。 (解決)が投稿されている。iPhoneアプリを利用している人、これから使ってみたい人は、ぜひ読むことをオススメする。

 iPhoneを使っている人が気を付けたいのは、西本智氏のソフトバンクの通信制限、オレは関係ないと思ってた。で書かれている事態だ。普通にiPhoneを使っているだけのはずだったのに、通信速度制限がかけられる対象になってしまう可能性があるのだ。坂本英樹氏「坂本英樹の繋いで稼ぐBtoBマーケティング」のiPhoneで大量パケット制限を越えないための3つの解決策と水道哲学では、この問題についてどう対処するべきかを考察している。

 iPhoneに関しては、竹内克志氏「Software Development」のNotes も iPhone 対応も気になった。

ケータイするリスクを考える

 ノートPCを持ち歩くモバイルワーカーは、どれくらいいるだろうか。吉田憲人氏「メルマガの先は・・・」のマクドナルドは新しいお客さんを引き寄せているは、筆者も実感として感じた。

 しかし、ノートPCの持ち歩きには注意が必要だ。吉田賢治郎氏「けんじろう と コラボろう!」の網棚のバッグは固定しよう。〜通勤中のパソコン入りのバッグに注意(1)にあるような事態が起こらないともいえない。このケースに関しては、8日以降にパソコン入りのバックを盗んだ犯人が返してきた〜通勤中のパソコン入りのバッグに注意(2)」パソコン入りのバックを盗んだ犯人が返してきた<続き>〜通勤中のパソコン入りのバッグに注意(2)ー続きパソコン入りのバッグ。「ひざ」に抱えていても盗まれる〜 通勤中のパソコン入りのバッグに注意(3)というエントリーが実体験を元に書かれている。ノートPCを持ち歩いて活用している人は、ぜひ読んでほしい。

 モバイルといえば、携帯電話にさまざまなデータを集約する人が増え、最近はノートPC以上に重要なアイテムになっている。その怖さを安井賢克氏「猫のベロだまり」はケータイするリスクで指摘している。確かに、携帯電話の機能に対して、充分なリスク対策がまだされていないかもしれない。今後の課題であると同時に、ビジネスチャンスでもあるのではないだろうか。

 モバイル環境が便利になって過信してしまうのが、メールかもしれない。川上暁生氏「ITコンシェルジュの Try ! & Error ?」のメールを信じすぎてません?は、いまさらの話題かもしれないが、個人的に改めて考えさせられた。

 リスク管理という意味で盲点だったのは、加藤和幸氏「てくてくテクネコ」の1万円と3千円で紹介された名刺交換にまつわるリスクだ。考えてみればその通りで、渡した名刺がどう使われるかは分からない。筆者も、イベント会場でアンケートに答えて名刺入れに入れたら、営業電話が入ったこともあった。ぜひ、気を付けたい。

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