会社が最低限やるべきこと不景気時代の会社と従業員の関係(2)(2/3 ページ)

» 2009年10月29日 08時00分 公開
[大木豊成,ITmedia]

社員と利害関係を一致させる

 大手企業でない限り、ほとんどの会社は社長が一人で立ち上げるものだと思います。社長が、あるいは少数の経営陣が自身の思いを込めて、こういうビジネスがしたい、こういうものを世に出したい、といったものがあって創業に至るのだと思います。

 中には、「社長になりたい」という人もいるようですがまれでしょうし、そういう人が成功したという話は少ないのではないでしょうか。

 さて、社長が思いを持って立ち上げた会社であるわけですが、そこに勤めることになる社員も同じ思いを持っているものでしょうか。あるいは、完全に共感を得ることができるものでしょうか。

 社長が「これをやりたい」と思っていても、社員が同じ思いを持つとは限りません。ましてや、途中で「こういうこともやりたい」と言い始めても、なかなか理解してもらいにくかったり、あるいは社員のスキルとは違うことかもしれません。

 社員のスキルと違っている場合は大変です。社員にしてみれば、自分の存在を否定されていると考えかねないからです。それを理解してもらう、協力してもらうためには、社長は徹底して時間を割き、懇切丁寧に説明していくことが必要になります。

 「給料もらってるんだから、やれ!」

 こういうことを言い出すと、もう社員の団結力は崩壊してしまいます。むしろ、悪い方向に社員だけで団結してしまいかねません。「社長vs社員」にならないよう、社長自身、そして経営にかかわるメンバーが力を尽くすことが必要になります。

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