キーワードは「成長」と「グローバル化」――IT各社の年頭所感から2010年の目標は(4/4 ページ)

» 2010年01月05日 10時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]
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NTTデータ 山下徹社長

 2009年に2012年度までの新たな中期経営をスタートさせた。「質を伴う量の拡大」を掲げ、2012年度に1.5兆円の売り上げを達成し、世界のグローバルIT企業の中でトップ5入りを目指す、というチャレンジングな目標だ。

 2009年はまさに新中期経営の1年目として、成長に向けてわれわれ自身を「変える」ための「かえる年」だったと言えるだろう。そして、2010年はいよいよ成長に向けエンジン全開、全力疾走で挑戦を始める年になる。変革の先進企業として顧客の変革、社会の変革をリードし、真のグローバルトップ企業を目指す。

 そして今や「環境」もすべての社会基盤を支える新たな、そして重要な「価値」である、という共通認識が確立されたといってもいい。グローバルトップ5への挑戦の本格的なスタートとなる今年は「環境元年」とも言える。新たな社会的要請に対しても「変える力」で応えていきたい。

伊藤忠テクノソリューションズ 奥田陽一社長

 2009年は業界再編やベンダー各社のワンストップ化が進み、まさに変革の年だったと言える。顧客企業はIT投資を控えているものの、依然として戦略的分野への潜在的なニーズは高く、IT資産の所有から共有へのニーズの変化、環境意識の高まりなど、IT投資意識の変化がみられる。

 2010年は、これまで掲げた「挑戦」「飛躍」「進化」「変革」という言葉を踏まえ「成長」としたい。これまでは大規模インフラの構築実績や製品、技術の品ぞろえ、海外ベンダーとの関係など、特定の領域で存在感を発揮してきたが、今後さらに成長していくためには、より一層グループの総合力を発揮しなければならない。

 IT総合企業として、引き続き、「サービス」「開発・SI」「製品販売」の3つの事業領域をバランスよく強化することで、安定した収益基盤の形成を目指すとともに、顧客ニーズにワンストップで対応し、基幹系システムの構築やフルアウトソーシングなどにも積極的に取り組む。開発力の強化、プライムコントラクターとしてのプロジェクトマネジメント力、海外ベンダーとの連携などに一層磨きをかけ、IT総合企業として存在感を一層高める年にしたい。

ITホールディングス 岡本晋社長

 今、われわれを取り巻く環境はパラダイムシフトといわれるほど大きな変化の中にある。特にクラウドコンピューティングなどの普及は、IT利用層の爆発的拡大をもたらす可能性があり、われわれが提供するサービスもそれに伴いコモディティ化していくだろう。われわれと顧客との関係がすべて変化するわけではないが、このコモディティ化により、提供するサービスの変化、顧客層の拡大に対処する力を持たねばならない。

 そのためには、グループ社員一人ひとりが自分はこのパラダイム シフトに対して何をなすべきか、どう行動すべきかを考えてほしい。そして、目標を立て、チャレンジしてほしい。失敗を恐れ何もしなければ、この不況とパラダイムシフトの波に飲み込まれてしまう。皆がそれぞれ自分の役割を自覚し、グループを盛り立てていこう。

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