Mozilla Labs、「Bespin Embedded 0.6」をリリース

Mozilla LabsはWebベースの統合開発環境「Bespin Embedded 0.6」を公開した。Webブラウザを利用したオンラインでのソースコード編集機能や複数の開発者間でのコラボレーション機能などを任意のWebサイトに実装できる。

» 2010年01月18日 18時36分 公開
[末岡洋子,SourceForge.JP Magazine]
SourceForge.JP Magazine

 Mozilla LabsのBespinプロジェクトチームは1月15日、Webベースの統合開発環境(IDE)フレームワーク「Bespin Embedded 0.6」(開発コード名『Ash』)を公開した。最新版では機能強化に加え、配布パッケージの変更やライセンスの変更が行われている。

 Bespin Embeddedは、HTML 5技術を利用したWebベースのIDEフレームワーク「Bespin」を任意のWebサイトやアプリケーションで利用できるよう調整したもの。Bespinリリース後、開発者が自分たちのサイトでBespinを利用する動きを受けて立ち上げた改造プロジェクトの一部で、バージョン0.5からBespin Embeddedという名称となった。Bespin Embeddedを利用することで、Webブラウザを利用したオンラインでのソースコード編集機能や複数の開発者間でのコラボレーション機能などを任意のWebサイトに実装できる。

 Bespin Embedded 0.6では、プラグインアーキテクチャ、エディタ、ビルドツールが大幅に強化された。プラグインアーキテクチャをより普遍的なものとし、エディタもプラグインの一部となった。エディタそのものも一新され、土台のGUIフレームワークとして採用する「SproutCore」の1コンポーネントとなった。MVC設計の導入、国際化対応なども加わっている。コマンドラインで編集やファイル操作などを行えるコマンドプラグインも改良され、機能の統合・簡素化が行われたほか、ビルドツール「dryice」の追加(Python 2.6が必要)などが行われている。

 同バージョンでは最小限の設定だけで自サイトでBespin Embeddedを利用できる「Drop In」に加え、カスタマイズを行って利用するユーザーに向け、個々のソースファイルにSproutCoreや「Closure Compliler」などのスナップショットを加えた「Customozable」というエディションが用意された。またライセンスも変更され、これまでのMozilla Public License(MPL)からMPL/GPL/LGPLのトリプルライセンスとなった。これにより、GPLまたはLGPLで配布するソフトウェアでもBespinを利用できるようになるという。

 なお、プロジェクトチームでは、Bespinはまだα段階であり、バグや問題がある点を警告している。

関連キーワード

Bespin | Mozilla | 統合開発ツール | 開発者




Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.

注目のテーマ