ワクワクさせてよ――目標設定の極意：ドジっ娘リーダー奮闘記（2/2 ページ）

[小俣光之，ITmedia]

しんこちゃん　なるほどー。それで輩田さんの目標はいつもスケールが大きいんですね。輩田さんならではのはったりかと思ってました。

輩田さん　はったりでもいいんだ。それでみんながやる気になるかどうかがポイントだからね。

　それから、さっき「待遇向上が期待できる」と話してたよね。不思議なことに、お金をたくさんもらうとやる気が出る、というほど人間は単純ではないようだ。待遇が上がれば不満は少なくなるかもしれないけれど、継続的なやる気には直結しない場合が多いんだ。

　お金も大切だけれども、仕事自体のやりがいはもっと大切だ。リーダーにとって大切なのは、今何とかなればいいではなく、一緒にやっているみんながこれからどんどん成長してより活躍できるような目標を示すことが大切なんだ。

　目標は、組織全体からチームに与えられるものと、チームが自発的に考えて決めるものがある。上から与えられる目標にはノルマなど必達のものが多いが、自分たちで決める目標は、実現可能性よりもチームのやる気を高めるようなものが効果的だ。

• 目標は今できることの延長ではなく、チャレンジしたいものにしよう
• 大きな目標から戦略や戦術に落とし込んでいこう
• 待遇や数値での目標だけではなく、やりがいを考慮しよう
• 目標達成したイメージを考えて、メンバーを奮い立たせるようなものにしよう

　メンバーがやる気になって、ワクワクする目標を考えるのはリーダーの役割だ。頑張れ、わたしも応援するぞ！

しんこちゃん　わー、元気になってきました！　目標を体裁良くまとめることばかり考えてモヤモヤしていたので、ワクワクするような内容を思いつかなかったのですね。もう1度、自分がどうなりたいのか、チームをどのような方向に持っていきたいのか、メンバーたちはどう思っているかも聞きながら、じっくり考えてみます。

輩田さん　しんこちゃん、わたしもワクワクしてきたよ。目標が決まったらカラオケに行こうな。あれを歌おう、ミポリンの――

輩田さん＆しんこちゃん　WAKU WAKUさせて！

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著者プロフィール：小俣光之

　日本シー・エー・ディー株式会社代表取締役社長・現役プログラマー。
多趣味で話し好きで説教臭い。
ITmedia オルタナティブ・ブログの「プログラマー社長のブログ」執筆中。
著書に、「プログラミングでメシが食えるか！？」、「プログラミングでメシを食わせろ！！」など。

（構成：鈴木麻紀）

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