グローバル戦略の鍵を握る広帯域・高信頼のデータセンター

ICTインフラのグローバル対応は、グローバル経営に舵を切る企業のIT部門にとって最大のミッションである。海外拠点を高速かつ信頼性の高いネットワークで結び、データセンターを安定的かつ効率的に運用するために何が必要か。NTTコミュニケーションズが、グローバルICTソリューション群の基盤として提供する「プレミアムデータセンター」の特徴と、グローバル企業に選ばれる理由を探る。

» 2010年02月08日 10時00分 公開
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2010年代に求められるグローバルデータセンターの要件

 厳しい経済環境の下、生き残りを賭けて企業は生産・販売拠点などの海外展開を積極的に進めている。グローバル経営では、グローバルICT基盤の構築が前提条件だ。既にグローバル経営を長年続けている企業でも、TCOの削減やコンプライアンス対応、グローバルガバナンスの強化といった課題が浮上し、ICT基盤の見直しがCIOとIT部門にとって急務となっている。

 その手段として注目されているのが、海外に展開した各拠点間を広帯域かつ高信頼のWAN回線で結ぶグローバルデータセンターを利用したソリューションである。国内では情報システムに潤沢なリソースを割いて整備を進めてきた企業にとっても、海外で全てを自前でマネージするのは難易度が高い。有効な選択肢として注目されているのが、マネージドコロケーションやホスティングといった形でデータセンターを利用する方法だ。

 この分野で豊富な実績を誇るNTTコミュニケーションズ(NTT Com)の「プレミアム データセンター」の提供形態、特徴、優位点や、顧客企業の同データセンターに対する評価から、2010年代に求められるグローバルデータセンターの要件を明らかにしていく。

「日本品質」にこだわったデータセンター

 NTT ComのグローバルICTソリューションの提供に当たって同社が一貫して掲げているスローガンが「日本品質」である。同社グローバル事業本部_サービスディベロップメント部門 課長の赤沼淳一郎氏によると、プレミアムデータセンターの提供においても、日本品質が徹底して追求されているという。

NTTコミュニケーションズ グローバル事業本部 サービスディベロップメント部門 課長 赤沼淳一郎氏

 「NTTのキャリアとしての長年の実績は、ノウハウに裏打ちされた高品質な“ファシリティ”、広帯域かつ高信頼の“コネクティビティ”、日本人スタッフ/エンジニアならではのきめの細かい“マネジメント”という3つの領域で日本品質を追求し続けてきたことで培った。これにより、多くの顧客企業から信頼を獲得できた」(赤沼氏)

 同氏は、電源をはじめとした「ファシリティ」、データセンターと拠点をつなぐ生命線ともいえる「コネクティビティ」、サーバの稼働状況などを的確に把握できる「マネジメント」の3点が、プレミアムデータセンターのサービスとしての主な特徴であり、競合のデータセンター事業者に対する利点であると語る。もちろん、価格面の優位性も加わってくる。

 同社サービスディベロップメント部門 主査の遠藤大輔氏は、顧客企業との信頼関係の深さに応じて段階的にサービスを提供できる点を強みとして挙げる。「顧客の大切なサーバを預かる業務であり、最初からホスティング全般を請け負う例は多くない」と話す。

 コロケーションから開始し、プレミアムデータセンターの日本品質を理解してもらいながら信頼関係を築く。そこで、ホスティングの一歩手前であるマネージドサービス型コロケーションサービスを提案するという。ここまで信頼を得たところで、ホスティングに移行してもらうという流れが典型例だと遠藤氏は指摘する。

プレミアムデータセンターが選ばれる理由

 ファシリティ/コネクティビティ/マネジメント――赤沼氏は、NTT ComのICTソリューションパートナーとしての3つの大きな強みこそが、プレミアムデータセンターの充実したサービス内容を示しており、多くの顧客に選ばれる理由であると話す。それぞれを詳しく見ていくことにしよう。

プレミアムデータセンターが持つ3つの特徴

ファシリティ

 プレミアムデータセンターの最大の特徴がファシリティ面だ。データセンター全体としての品質、信頼性を客観的かつ包括的に評価するための指標「Tier」において、最上位群であるTier III相当の設備基準を達成。グローバル企業のハイレベルなニーズに応えるデータセンターを実現している。

 Tier III相当の設備とは、商用電源、空調、UPS(無停電電源装置)、発電機、配電ルートなどが2系統以上確保され、単一障害点(Single Point of Failure:単一の障害によりシステム停止を引き起こしてしまう部分)がない設備構成のことを指し、運用中の設備などのメンテナンスも行える高可用な構成となっている。

コネクティビティ

 コネクティビティ面では、キャリア提供のデータセンターサービスとしての特徴が強く表れている。プレミアムデータセンターの一部の拠点には、顧客企業がネットワークバックボーン直結のアクセスを提供するPoP(Point of Presence)が設置されており、WANにおいても遅延が極小化された、信頼性の高い高速ネットワークが利用可能である。

NTTコミュニケーションズ グローバル事業本部 サービスディベロップメント部門 主査 遠藤大輔氏

 なお、NTT Comでは、海外29都市に所在するデータセンターのうち5カ国6拠点(米国東海岸、米国西海岸、香港、シンガポール)をコア拠点に位置付けている。顧客企業の多くが本拠を置くこれらのコア拠点では、ホスティングの基盤と高度な運用ニーズに応える人材が配置されており、顧客のデータセンター分散運用を支援する。

 「既に先進的なIT活用をする顧客の場合、最初から分散ありきでデータセンターサービスを検討する。そのため、遅延の想定値も短い。世界の大都市圏に50ミリ秒以内でアクセスできるようにコア拠点を設計している。これならば顧客企業は快適にWAN接続できる」(遠藤氏)

 赤沼氏によれば、「近年のグローバルネットワークインフラの帯域増強にはめざましいものがある」という。同氏は「数年前までは、国際ネットワークもナローバンドの世界だったが、数年で一気に高速化、広帯域化が進んだ」と指摘する。アプリケーションが増えてトラフィックが増大するという情報化の流れに呼応して、グローバルネットワークもブロードバンド化してきたのだ。グローバルデータセンターを活用してビジネス価値創出につなげる顧客にとっては、基本的だが非常に意味のある進展だ。

マネジメント

 3つ目のマネジメントは、まさにNTT Comが掲げる日本品質を実証する特徴だ。ポイントは2つ。

 1つはコロケーションの利用顧客に対して提供されるベーシックなヘルプデスク機能である。これは、現地のスタッフが日本語、英語および現地語による24時間/365日入館対応する。加えて、1次レベルの「リモートハンズサービス」では、LEDステータス確認、スイッチのオン/オフ、ベンダーの手配、エスコートといったサービスが用意されている。

 もう1つのポイントは、単なるコロケーション以上の顧客ニーズに対応するマネージドコロケーションサービスとサーバのフルアウトソーシングであるホスティングサービスの顧客に提供される「カスタマーポータル」である。これはWebブラウザを介して利用するリモート監視・管理サービスで、顧客企業の担当者は、各拠点のサーバの稼働状況などをどこからでも一元的に監視・管理できるようになる。遠藤氏は次のように説明する。

 「顧客の大切な情報資産を預かり、運用するわけだから、たとえホスティングの形態においても当社の運用がブラックボックスになってしまっては、顧客からの信頼は得られない。われわれの運用業務を全面公開するべく開発されたのがカスタマーポータルである」

 このカスタマーポータルの提供が始まったのは2005年。既に当時から欧米では、トラブルに起因するイベント情報などを包み隠さず顧客に公開するという考え方が広がっており、それを他社に先駆けて取り入れた。このあたりの取り組みも、欧米でホスティング事業を主とする子会社をもち、、他社に先駆けて欧米の最新技術をアジアに展開することができるNTT Comの強みの1つといえるだろう。

カスタマーフロントデスクが24時間365日にわたり日本語、英語、各現地語でサポートする

顧客にとっての利点とは

 グローバルデータセンターサービスの利用でユーザー企業が得られる具体的な利点について、赤沼氏は次のように語る。

 「データセンターを自社で抱えるか、運用も含めてアウトソースするかの検討段階では、コストが判断基準になる。一般に、自社運用よりも全体で2、3割コストを下げられなければ、データセンターのアウトソーシングに利点はないと考えられる」

 続けて赤沼氏は、顧客にとっての究極的な利点は、削減した費用を戦略的な分野への投資に振り向けられることだと強調する。

 「ITを主事業とするのでなければ、アウトソーシングの結果で捻出されたコストや人的リソースは、当然、自社の主事業に振り向けるべき。われわれには、顧客のビジネス価値創出を支援したいという思いがあるので、十分な性能と日本のキャリアならではの配慮が行き届いたデータセンターサービスの活用でリソースの転換を図っていただきたい」(同氏)

 NTT Comに寄せられる既存の顧客からの評価は「日本のキャリアならではの、きめ細やかな運用サービス」「現地スタッフのハイレベルな運用スキル」といった声が圧倒的に多い。ここから、プレミアムデータセンターのサービス品質が、「日本品質」というスローガン通りの高い顧客満足度を実現している様子がうかがえる。今、グローバル経営の前提となるデータセンターの構築あるいは見直しに取り組んでいる企業は、同データセンターの利用を積極的に検討されてはいかがだろうか。

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