iPadがFlashをサポートしない理由オルタナブログ通信(3/4 ページ)

» 2010年02月12日 16時58分 公開
[森川拓男,ITmedia]

出版業界を救うのは誰か?

 iPadには電子書籍端末としての要素もある。林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の今週の電子書籍ニュース(2010.1.25〜1.30)でも、話題の中心はiPadだった。

 栗原進氏「栗坊のマロン通信」で書かれたiPadでハリー・ポッターの新聞読めるかな?が実現すれば、電子書籍の進化が一気に進むことだろう。

 電子書籍端末としてみた場合、青山航氏「Nothing is lost for asking」のアップル?アマゾン?投資家の葛藤は(おそらくもう少し)続くにあるように、Amazon側に一日の長があるようだ。

 出版不況から脱し切れない日本にとって、大事なことは端末ではないというのが、大元隆志氏「ASSIOMA」のiPad vs Kindleを考察する。出版業界を救うのはどっち?。しかし、松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」の電子書籍はこれからが勝負――Amazon KindleのiPad専用版が登場するらしいという動きもあるので、必ずしも対立しているだけではないようだ。

 気になる話題は成井秀樹氏「なるいのDRM進化論」の本の価格は誰が決めるのか?Amazon vs MacMillan、不可思議な戦い。電子書籍の価格設定はこれからこなれていくのだろうが、まだしばらくは試行錯誤が続くのだろう。

 電子書籍はディスプレイで文字を読むことになる。ここに、大塚純氏「technologically ill」の電子書籍で本一冊を読む自信ありますか?という疑問も生まれてくる。紙の本を一冊読むのは問題なくても、電子書籍ではどうだろうか。

 また、竹内義晴氏「竹内義晴の、しごとのみらい」の電子書籍は「最適な状態」に組み直さなくていいの?には筆者も同感だ。紙の本をそのまま電子書籍にしていいのかどうか。それぞれに読みやすい形というものがあるはずだ。これを無視して電子書籍化しても、成功しないだろう。ある推理作家は、新書を文庫にする際に、文字の組数が変わるために改ページ個所などに手を加えるという。紙の本でもそうなのだから、媒体が変われば組み直しをするのは当然ではないだろうか。

 面白かったのが、有料メルマガについてのエントリーだ。加藤順彦氏「加藤順彦の Pan Asianな視座でいこう」の日本の電子書籍元年。大穴はまぐまぐ!?や、竹内義晴氏「竹内義晴の、しごとのみらい」の有料メルマガの発行経験から、電子書籍の可能性を探るでも触れられているが、今年はメルマガにも注目してみるのもいいかもしれない。

え! Twitterのフォロワーが買えるって?

 何か新しいことが起きている――先日のソフトバンク決算発表会のUstream配信について、多くのオルタナブロガーが取り上げた。

ブロガー ブログ Ustream+Twitterが作るリアルタイム感
河口信夫氏 ノンポリでいこう! Ustream と Twitter の組み合わせで生まれるリアルタイム感
竹内義晴氏 竹内義晴の、しごとのみらい USTREAMを使って、視聴者とリアルにやり取りしながらの映像配信に、久しぶりに興奮
谷川耕一氏 むささびの視線 これからの、Ust発表会時代に記者に求められる新たなスキル
中村昭典氏 中村昭典の、気ままな数値解析 【5000人】 ソフトバンクの決算発表Ustream配信は、何が画期的だったのか
松尾公也氏 CloseBox and OpenPod UstreamのTwitterつぶやきをOneTopiで始めました

 Twitterを最近始めた人向けのエントリーが、大元隆志氏「ASSIOMA」によって書かれたので紹介しよう。Twitterを初めたばかりの人が読むとちょっと良いことと、Twitterで「呟く前」に読むとちょっと良いことの2本だ。すでに使いこなしている人にも参考になるだろう。

 初心者向けの話が出たところで、改めてTwitterをどう活用するかについて考えてみたい。林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」のTwitterをビジネスツールとして活用するでは、ビジネスツールとしての活用法が端的にまとめられている。さらにTwitterを活用してスマートグリッド&クラウド勉強会を企画してみての反響では、Twitterを使って勉強会の参加者を集めた様子がまとめられており、参考になる。

 吉政忠志氏「ベンチャービジネス千里眼」の人生をブラウズできるtwitterから学んだことは、「生き方のリズム」をTwitterから得ているという。これもTwiytterの1つの活用法と言えるだろう。

 面白そうなのが、森崎修司氏「森崎修司の「どうやってはかるの?」」のソースコードをTwitterで書いてみたら、どうなるんだろう。思いついた部分だけをつぶやいて、あとでそれをまとめて1つのプログラムを構築する……プログラミング技法に変化が生まれるかもしれない。

 山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」の2chまとめサイトがあってtwitterまとめサイトがないのはなぜだろうで素朴な疑問が提示されたが、コメント欄でまとめサイトらしき物があることが分かった。

 企業のTwitter利用も増えており、吉田賢治郎氏「けんじろう と コラボろう!」は「NHKの広報」のTwitterが、あきれるほど素晴らしい件で、NHK広報のTwitterアカウントを紹介した。また、今泉大輔氏「シリアルイノベーション」のTwitter起業エコノミー(1) - 最初の顧客はどう生まれるのか?も、興味深いエントリーだ。

 Twitterを始めたはいいが、いったい誰をフォローすればいいか分からないという人もいることだろう。そこで紹介したいのが、加藤恭子氏「きょこ コーリング」の私の勝手な判断によるTwitterお勧めフォロー先。また、大元隆志氏「ASSIOMA」のTwitterのリストを作る時、見る時に読むとちょっと良いことも読むと参考になるはずだ。

 フォロワーを増やしたいが、なかなかうまくいかないという人もいるだろう。ここに衝撃的な情報がある。岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」のTwitterのFollowerをe-Bayで買えるという事実だ。

 自戒の念も込めて読んだのは、今泉大輔氏「シリアルイノベーション」の1本の専門サイト記事→数十本の商用ニュースサイト記事→数千のつぶやき。実際このようにして同じ情報が一気に広がっていくので、今泉大輔氏が最後に述べている、「大元の専門サイトの記事の見解に誤りがあった」場合が怖いのだ。

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