フルスピードら4社、サポート切れOSをIaaS環境で運用するサービスを開始

フルスピードら4社は、サポート切れOS上に構築されたシステムを仮想化し、IaaS環境下で延命させるサービスを発表した。

» 2010年02月25日 17時11分 公開
[ITmedia]

 フルスピードは2月23日、連結子会社であるベッコアメ・インターネットのほか、ジグソーオン・デマンド・ワンと連携し、IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)環境下でサポート切れのOSを運用するサービスを発表した。サービスの受付は3月からで、正式サービスは4月以降を予定する。

 同サービスは、ベンダーやコミュニティーのサポートが切れたOSについて、同社のデータセンター上に仮想化した形で稼働させるもの。VMwareの仮想化技術を用いたIaaS環境を構築し、物理サーバから仮想サーバの移行を図る「P2V」式のサービスとなる。

 サポートが切れる古いシステムを「延命」のために仮想化環境に移行したいという案件は意外に多い。これは、“枯れた”システムから移行する必要性を感じないためであったり、OSのサポートが終了し、移行したいが、最新のハードウェアでそのOSが稼働しない場合などによく問題となる。一般に、新しいOSに移行するライセンス費用や動作検証のコストを考えると、企業にとっては大きなプロジェクトとなるため、こうしたサービスに対する一定のニーズは存在する。

 今回のサービスがさしあたってターゲットとするOSは、Windows 2000 Server。2010年7月に延長サポートが終了する同OSだが、Microsoftは2009年9月、「パッチの作成が困難」としてWindows 2000 Server向けのパッチ提供を見送っており、Windows 2000 Serverは脆弱性を残した状態で放置されている。このため、仮想化された環境でも脆弱性を残したシステムとなるが、VPNを用いるなどしてセキュリティを担保するという。なお、移行に当たっては、Windows 2000 Serverが持つ基本的なサービスについての動作を保証し、それ以外のミドルウェアの稼働などは個別対応を行うという。

 価格は、移行費用が10万円から、ハードウェア運用監視費用が仮想サーバ1台につき月額2万5000円からとなっている。

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