シトリックス、XenAppの最新バージョンを発表

ユーザーが必要に応じてアプリケーションを選択できる機能を搭載した。

» 2010年04月08日 17時25分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 シトリックス・システムズ・ジャパンは4月8日、アプリケーションの仮想化/配信ソフトの最新バージョン「Citrix XenApp 6」を発表した。

 Citrix XenApp 6では、ユーザーが必要に応じてアプリケーションをリストから選択して利用できる「Dazzle」を搭載。米Appleのアプリケーションストアサービス「App Store」を参考に開発した。

 Dazzleのインタフェース画面には、ユーザーが利用可能なアプリケーションと機能がリストで表示される。ユーザーが「Add」ボタンをクリックすると、クライアントのスタートメニューに登録されてXenAppで使えるようになる。アプリケーションを追加したり削除したりするには、管理者に対応してもらわなければならないことが多い。だがDazzleを活用すれば、ユーザーが深夜業務で一時的にアプリケーションを追加したいという場合でも管理者が対応する必要がない。

Dazzleのユーザー画面(左)。Dazzleを使ってExcel 2007とExcel 2010β版と同時に実行できる

 Dazzleでは、XenAppで仮想化したアプリケーションに加え、MicrosoftのApp-Vで仮想化したアプリケーションも利用できる。同社によると、XenAppとApp-Vの基本機能に大きな差はないものの、App-VはMicrosoft製アプリケーションをXenAppよりも効率良く仮想化するという。ユーザーは利用環境に応じて異なる仮想化アプリケーションを使い分けられる。

 Citrix XenApp 6は、Microsoft Windows Server 2008 R2のみで動作する。サーバファーム当たりのユーザー収容率を15%増の最大10万人へ拡張するなど、Windows Server 2008 R2の環境を最大限に生かす仕様を追及した。Active Directoryのグループポリシーも適用でき、Microsoftのシステム管理製品「System Center」で配信アプリケーションの管理できるという。

 このほか、XenAppを使用できるクライアント環境にスマートフォンを追加。仮想アプリケーションでVoIPやビデオコミュニケーションなどを可能にするための「HDX」機能の改善、WAN最適化製品「Branch Repeater」(アプライアンス版およびソフト版)とも連携する。

 同社では、前バージョンのXenApp 5およびデスクトップ仮想化製品「Cirtix XenDesktop 4」にXenApp 6の主要機能を追加するFeature Packも提供する。

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