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» 2010年05月17日 08時07分 UPDATE

Weekly Memo:NECと富士通のトップがみせたクラウド事業への意気込み (1/2)

NECと富士通のトップが先週、相次いでクラウド事業について語った。両社にとって同事業は最重点の注力分野。トップはどんなメッセージを発したのか。

[松岡功,ITmedia]

動き出した基幹システム向けクラウド

 NECの遠藤信博社長と富士通の山本正已社長が先週、会見や講演で相次いでクラウド事業について語った。両氏とも4月1日付で社長に就任して以来、同事業について明確なメッセージを発するのは今回が初めてだ。両社にとって最重点の注力分野だけに、それぞれの言葉で意気込みを示してみせた。

 NECの遠藤社長は5月12日、2009年度決算発表の会見で、これから成長戦略の柱の1つとしてクラウド事業を掲げ、積極的に投資していくことを強調した。

 NECのクラウド事業について遠藤社長は「ITとネットワークの両分野で長年培った技術やノウハウを保持しており、その融合に向けて実績を積み重ねてきたNECの強みをもっと前面に押し出していきたい。例えばデータセンターにおいては、ITの仕組みにネットワークの知識を入れ込むことでさらなる効率化が図れる。そうした当社ならではのソリューションをどんどん提供していきたい」と力を込めた。

 さらに「クラウド分野は今後、無線ネットワーク技術が大きな鍵を握ると考えている。ITに加えてネットワークでも無線技術まで兼ね備えた総合力を発揮できるITベンダーはそういない」と話し、無線技術を生かしたクラウド事業が同社の大きなアドバンテージになるとの見方を示した。

 また、遠藤社長は会見で「NECはクラウドで頑張っているぞ、というところをお見せしたい」として、自治体および企業向けの基幹システムのクラウドサービスにおける受注例を披露した。自治体向けでは、山形県置賜地区の7市町にSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型基幹業務システム「GPRIME for SaaS」を提供。そのノウハウを生かして現在40団体と商談を進めており、将来的には海外展開も図っていく考えだ。

 企業向けでは、自動車部品大手のエクセディにNECの自社基幹システムを活用した「クラウド指向経理サービス」を提供し、生産管理システムとの連携を実現。クラウド指向経理サービスについては、製造業大手2社からも導入コンサルティングサービスを受注したという。このほか基幹システムのクラウドサービス導入については、約10社が導入を検討していることを明らかにした。

 さらに、2009年12月に提供を始めたSaaS型ERP「Explanner for SaaS」も、ホテル業や食品製造業の大手などから受注したという。遠藤社長はこうした受注例を紹介することで、基幹システムにも利用され始めたクラウドサービスを、NECがいち早く手掛けていると印象付けたかったようだ。

決算会見でクラウド事業について語るNECの遠藤信博社長 決算会見でクラウド事業について語るNECの遠藤信博社長
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