OfficeとSharePoint 2010、100組織が早期導入を予定

Office2010とSharePoint 2010の導入を決めた組織は100組織に上る。

» 2010年05月28日 15時48分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 マイクロソフトは5月28日、都内で「Microsoft Office & SharePoint Conference」を開催した。企業向けに出荷を開始したOffice 2010とSharePoint 2010について、既に導入を決定した組織が100組織に上ることを明らかにした。

 樋口泰行社長によると、導入する組織の内訳はOffice 2010が大規模企業や官公庁、学校で9組織、中小企業で80組織、SharePoint 2010が12組織。新宿区がOffice 2010とSharePoint 2010を同時に導入する。

enterprisesmb Office 2010・SharePoint 2010を早期導入する大規模組織(左)とOffice 2010を導入する中小規模の組織

 Office 2010を導入するコマツは、Microsoftのアプリケーション仮想化技術「App-V」を利用してOffice 2010を全世界の従業員に展開する。日本女子大学はExchange Server 2010を併せて導入し、教職員や学生向けにWebベースのサービスとして提供する。

 SharePoint 2010を導入するエーザイはSQL ServerやExcelと組み合わせて、営業担当者が独自にビジネス分析をすることができるプラットフォームを構築する予定。キヤノンファインテックは、ソーシャルネットワーク機能を活用した社内コラボレーション基盤として運用するとしている。

樋口社長 ユーザー動向を紹介する樋口氏

 また、ファーストリテイリングがOffice 2010やWindows 7、Exchange Server 2010など9つのマイクロソフト製品を導入し、2011年3月までにグローバルなIT基盤を刷新することが明らかになった。柳井正会長兼社長は、ビデオを通じて「世界ナンバー1を目指すため、最新技術を搭載するマイクロソフトのIT基盤を活用して個人・グループ・組織が密に連携できる環境を構築していく」とコメントした。

 マイクロソフトは、Office 2010の円滑な導入を支援するため、大塚商会、CSK Winテクノロジ、日本システムディべロップメントと共同で互換性検証センターを開設。企業で利用されている約6000種のファイルがOffice 2010で利用できるかを詳細に検証してきたという。検証結果を踏まえて、同社ではホワイトペーパーを作成。既存アプリケーションやファイルをOffice 2010に対応させるための情報をまとめており、6月初旬に公開する。

SharePoint SharePoint 2010の推進で協業するパートナー各社

 SharePoint 2010についても、同社は30社のシステムサービス企業やソフトウェベンダーと協業し、国内導入を推進していく。樋口氏は、「コンシューマーで利用が広がるソーシャル機能を社内に取り入れたいという企業が多い。SharePoint 2010はソーシャル化に必要な機能をそろえており、企業内コミュニケーションの活性化に寄与できるだろう」と述べた。

 マイクロソフトは、Office 2010とSharePoint 2010の主な特徴として、「クラウド+オンプレミス」「PC+携帯+ブラウザ」「幅広い製品連携」の3つを強調する。米Microsoft Office製品管理グループの沼本健バイスプレジデントは、「ユーザーがいつでも、どこでも、どのようなデバイスでも必要な情報にアクセスし、上司や同僚らと仕事ができる環境を実現させていく」と、OfficeおよびSharePointの狙いを説明している。

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