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» 2010年05月28日 19時00分 UPDATE

コントロール不能な口コミと仲良くするには:ソーシャルメディア時代の企業ブランディング戦略 (3/4)

[聞き手、構成:谷古宇浩司、鈴木麻紀,ITmedia]

何のためにTwitterを導入するか

斉藤 現在、企業でTwitterを活用しているのは、MMD研究所の調査ですと24.5%だそうです。最近になって急激に増えてきました。

 従来、企業のホームページは会社案内のパンフレットをそのままコピーしてページに貼り付けたような感じでした。ブログやSNS、Twitterなどのソーシャルメディアが登場する前までは、インタラクティブといってもWebサイトと利用者の対話を指しており、会社案内のパンフレットの域を大きく逸脱するものではありませんでした。

 かつてのWebサイトは企業にとっては比較的取り扱いが簡単だったんです。しかし、ソーシャルメディアの時代におけるインタラクティブとは、企業と生活者、あるいは生活者同士の対話を意味します。多くの企業は、クリエイティビティに溢れたWebサイトを作るというだけではなく、Web上で生活者との直接対話を求められます。しかも、頻繁に。その意味で、Twitterの登場は、企業と生活者のコミュニケーションの仕方を劇的に変化させたと考えています。

 現在、多くの企業はお客さまとの直接対話という未経験の事態に直面しています。しかし、多くの企業経営者は「なぜそのようなことをしなければいけないのか」と思っている。IT感度の高い現場のスタッフが「これからはTwitterを使わないとマズイ」と、ほぼ個人的な動機で部門レベルの導入を実現しているケースが多い。それが現在の企業を取り巻くTwitter活用の現状です。

ITmedia 危機感が強い現場のスタッフが新しいツール(この場合はTwitter)の導入を決意する。これはよくあるケースですが、彼らはTwitter導入の目的を明確に把握しているものでしょうか。

斉藤 実はよく分かっていらっしゃらない方が多いです。要するに、「なんとなく」導入しなければいけないということで、「なんとなく」始めているという方が非常に多いのです。

ITmedia 生活者と対話できるツールがある、環境もそれなりに整ってきていて、ニュースを見ると頻繁に生活者と対話をしているライバル会社があったりする、これはマズイ、と。

斉藤 そうですね。若い世代で、デジタルネイティブに近づけば近づくほど、直感的に自分たちを取り巻く状況を把握しています。「企業は生活者と対話しないといけない」と。

ITmedia その時点で、企業のブランディング戦略が、いわゆる個人のパーソナルブランディング戦略と同じようなやり方で行わなければうまくいかないということは……。

斉藤 そこまで深くは理解していないと思います。「どういう目的で」という風に考える方は少数です。もちろん、しっかり考えていらっしゃる先進的な方もいますが。

 Twitterを個人でやっていると、いちいちウッフィーなどと言われなくとも、何となく、そういうものが大切だと分かる。ブログもそうですね。何となく分かるのですが、人に「どうして、そのようになってきたのか」を説明できるほど整理できていない。整理できていないと、人に伝えられない。なので、とにかく始めようよ、ということになってしまう。

 われわれ(ループス・コミュニケーションズ)は、直感で始めたそのアイデアを成功するプログラムに変えていかなければいけない。企業の場合には特に、Twitter導入に対する成功や効果測定が求められます。そのためには考えるステップが重要です。考えるべきことをきちんと整理しておく必要がある。筋道を立ててきちんと考えれば、自分の中の「何となく」が発見できるのです。

Twitterを導入する前に考えること

 企業はTwitterを導入しようとするとき、「何をどう使えばいいか分からない」とか「社内にノウハウや人手が足りない」とか「コストが心配だ」とか「どう効果測定していいのか分からない」「何か起きたときに取り返しがつかない」など、たくさんの悩みに直面します。このような悩みを持っていて、ためらっているのだけれども、始めてしまったというマーケティング担当の方にたくさん会いました。

 そういった企業に対し、成功するTwitter活用の指針を示すプログラムをループス・コミュニケーションズは提供しています。

チェックリスト Twitterコンサルティング・フレームワーク用のチェックリスト。質問に答えていくことで、Twitterを活用して何をやりたいのか、そのために何を考えなければいけないのかが分かるという。

ITmedia (質問項目を見て)これを1つ1つ考えていくと、何が分かるのですか。自分がTwitterを使って何をやりたかったのかが分かるんですか。

斉藤 分かります。その次に考えなければいけないことも分かります。

 最初から生活者と対話をするのか、それともモニタリングから入るのか。まずはモニタリングから入って、コミュニケーションを始めて、ということをやりたいのか……など。どれから始めますか、ということですね。Twitterを導入する前に考えることはたくさんあるのですが、実際には相当漏れがあるはずです。

ITmedia これ(質問票)は、Twitterを活用した生活者とのコミュニケーション活動を始めるための考え方のフレームワークのようなものですか。

斉藤 そうです。われわれはコンサルティング・フレームワークと言っていますが、この質問に答えていくと、成功するプログラムを作成できると考えています。これ(質問票)自体はまだ発表していませんが、近々無料で一般公開する予定です。

ITmedia Twitterコンサルティングの成功指標は?

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