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IBM Impact 2010 Preview:企業の次なる成長戦略を導くビジネス・アジリティ

日本IBMは7月6日に「IBM Impact 2010」を開催する。ビジネスプロセスの変革やSOAによるIT基盤を活用したビジネス・アジリティ(俊敏性)の獲得が、変化する環境の中で企業の競争力を高めることにつながるという。


 グローバル化や顧客ニーズの変化など、企業を取り巻く環境はめまぐるしく移り変わっている。今、企業に求められるのは、変化を好機ととらえ、経営戦略や事業の方向性を柔軟に変更しながら、利益を最大化していくことだ。

 こうした中、改めて見直されつつあるのがBPM(ビジネスプロセスマネジメント)の分野だ。企業において、SOA(サービス指向アーキテクチャ)というコンセプトに基づいた情報システムの統合や標準化が進む中、今後はビジネスプロセスの整備を通じて情報システムとビジネス戦略の両面をいかに最適化し、競争力を生み出せるかどうかが問われるだろう。

 日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は来る2010年7月6日、「IBM Impact 2010」をザ・プリンス パークタワー東京で開き、ビジネス環境の変化に対する企業の対応策を提示する。同カンファレンスのコンセプトである「変化をチャンスに! ビジネス・アジリティが支える成長戦略」に基づき、IBMが長年にわたり培ってきたWebSphere製品を中心としたBPMの最新動向、クラウドコンピューティングを含むIT基盤の構築、キーテクノロジーなどを紹介する基調講演やプログラムが用意されている。

 2010年5月、米国ラスベガスでは同カンファレンスに先立つ形で「IBM Impact 2010」が開催された。今年で4回目を迎え、過去最高の来場者となる6200人を集めた同イベントでは、WebSphereを中心としたIBMのソフトウェア戦略や米Ford Motor Companyによるビジネスプロセスの簡素化と標準化を図った成功事例などが多数紹介された。

 IBM Impact 2010では、ビジネスプロセスの改善が企業にアジリティ(俊敏さ)をもたらすというコンセプトが繰り返し言及された。基調講演に登壇した米IBM ソフトウェア事業のスティーブ・ミルズ上級副社長は「これまでの10年はビジネスプロセスの統合が求められた時代だったが、次の10年はその最適化による効率性と経済性が地球規模に波及していく時代になる」と話し、ビジネスプロセスを中心に据えた企業戦略の重要性を顧客やパートナー企業に訴えかけた。

企業の競争力を生み出すビジネス・アジリティ

 ミルズ氏の言葉が示唆するのは、BPMが次の10年で新たな局面を迎えるということだ。米Gartnerの調査「2010年のCIOの課題」* によると、世界のCIO(最高情報責任者)は2005年から6年連続で「ビジネスプロセスの改善」をビジネスの最優先課題ととらえている。今後日本においても、ビジネスプロセスの価値を問い直す機運が高まってくることが予想される。

* 出典:ガートナー プレス・リリース「ガートナー、世界のCIO 1,600人の調査結果を発表」 2010年3月9日

 そこでビジネス戦略、ビジネスプロセスの最適化をSOAやクラウドの技術を取り入れた情報システムを活用して迅速に実装するというサイクルを確立することで、企業の競争力を高めてゆくという取り組みを、IBMでは「ビジネス・アジリティ」と定義している。

 アジリティは「俊敏さ」という意味を持つが、これは単に業務を遂行するスピードを指すものではない。企業が環境の変化に応じてビジネスモデルや事業戦略を設定し、最適なものに投資をしていくという経営戦略の姿勢そのものを示す。今後、あらゆる企業は自社の強みを生かしながら、勝つビジネスを柔軟に取捨選択していく姿勢が求められる。

 そのためには、業務フローやワークフローの最適化に加え、企業の経営戦略レベルを可視化・分析し、その戦略を実現できる情報システムを構築、運用していく必要がある。ビジネス・アジリティの実現に向け、日本IBMはインフラからサービス基盤、ビジネスプロセス管理までの一連の工程をソリューションとして提供する。

 以下の図は、IBMがビジネス・アジリティ実現のための概念を定義したものだ。1.ビジネスストラテジー、2.ビジネスプロセスマネジメント、3.SOA(サービス指向アーキテクチャ、4.ダイナミックアプリケーションインフラストラクチャ――という4つのレイヤーで構成されている。これらの歯車をしっかりとかみ合わせることで、ビジネス・アジリティを手に入れることができる。

ビジネス・アジリティを実現する4つのレイヤー ビジネス・アジリティを実現する4つのレイヤー(出典:日本IBM)

BPMでアジリティを実現

 IBM Impact 2010は、BPM、SOA、アプリケーション基盤、クラウドコンピューティングといったさまざまな切り口から、ビジネス・アジリティの重要性を伝える場である。ITリーダー、ビジネスリーダー、マネジメント層、開発者といった各企業ユーザー向けに、基調講演を含め8つのトラックが用意されている。今回は、その中から注目のセッションを紹介したい。

 BPMを軸としたビジネスプロセスの改善や戦略立案を考えるユーザーは、トラック「A-1 事業重要課題を解く鍵―ILOG Optimization 最適化利用事例」に足を運んでもらいたい。JFEシステムズがILOGの活用でビジネス戦略の最適化を導き出したノウハウを紹介する。

 「D-1 BPMによる業務プロセスの改善アプローチ」と題したテレコムスクエアのセッションでは、海外向けレンタル携帯電話事業を手掛ける同社がビジネスプロセスモデリングツール「WebSphere Business Modeler」を活用し、現状とあるべき姿のギャップのシミュレーション分析を行い、受注業務のプロセス改善と業務スピードの向上につなげた例が取り上げられる。

 CSK証券サービスが披露する「E-1 証券フロントオフィスのイノベーションを支える高速市場データ配信基盤刷新―処理能力増強、運用コストの削減を実現―」は、大量のトランザクション処理を安定に稼動させるための情報システムの構築・刷新事例として参考になるだろう。

 東京取引証券所の新システム「arrowhead」の稼働に伴い、同社は中核事業である金融市場の情報配信サービス「MarketViewer」をarrowheadに対応させるため、ソフトウェア製品「WebSphere MQ Low Latency Messaging」でシステムを刷新。現行システムの処理能力を75倍に増強したほか、サーバ台数、運用コストを減らしながら、大量のデータを配信できるサービス基盤を完成させた。新システム導入の狙いや効果の詳細から、BPMがもたらすビジネス・アジリティの成果が明らかになる。

BPMを支えるWebSphereのテクノロジー

 一方、BPMの実現に当たり、SOA基盤の構築やシステムの統合などを中心としたテクノロジーにも目を配る必要がある。ビジネスプロセスの改善を経営戦略に据えても、その基盤となる情報システムが整備されていないと、BPMが効果的に機能しないからだ。

 日本IBM ソフトウェア事業 WebSphereマーケティング・マネジャーの渡辺隆氏は「ビジネスプロセスを最適化するシステムの実装においては、最終的にテクノロジーという分野に話が落ちてきます。BPMを実現するには、経営戦略レベルの話と、それを支えるテクノロジーの双方をあわせて議論する必要があります」と話す。そこで、IBM Impact 2010では、SOAやアプリケーションサーバ基盤、それらを包括したWebSphereソリューションなどをテクノロジー視点で紹介するセッションも多数用意されている。

 見所としてはまず、「C-3 ビジネス・ユーザーによるビジネス・ルール管理」と題した日本IBMの講演を挙げておきたい。米国では既に、ビジネス・ユーザーが自らツールを活用してビジネス要件を定義し、業務の短縮化につなげるといった取り組みが広く行われている。同セッションでは、ビジネス管理ツール「WebSphere ILOG JRules」がBPM上のビジネスの意思決定を迅速に変更・管理し、ビジネスのスピード改善に寄与することを伝える。

 「F-1 システム連携の新時代―IBMのESBがビジネスの柔軟性を向上させる―」では、IBMがラインアップするESB(エンタープライズサービスバス)製品群であるWebSphere Enterprise Service Bus/Message Broker/DataPowerを中心に、Webサービスの普及やトランザクションの増加に対応するESBの在り方について、IBMの考え方を披露する。

 またBPMを実現するキーテクノロジーやソリューションの詳細を知りたい場合は、「F-2 Java EE 6が加速するエンタープライズJavaの世界」「F-4 WebSphere on the Cloud最新情報―クイックなJava EE環境プロビジョニングとスケールアウト環境の動的最適化」といったセッションが参考になるだろう。


 「企業が扱う情報量が増加する中、トランザクションを高速に処理する仕組み作りが必要です。同時に企業はクラウドコンピューティングのビジネス活用を検討する必要があります」。渡辺氏は企業がこれらを成し遂げるために、ビジネス・アジリティを獲得してビジネスの変化に対応できるスタンスを取り入れる必要があると話す。

 IBM Impact 2010では、「業務フローやワークフローといった個別最適から視点を高め、環境の変化に応じてビジネスプロセスを定義し、日本独自の情報システムを構築する」(渡辺氏)ための手法を体感できるだろう。これはビジネス・アジリティを確保するための欠かせない要素であり、WebSphereが企業に与える価値とも言い換えられる。

 「WebSphereによって、1つ上の経営視点でビジネスプロセスの位置付けや重要性を訴求でき、ビジネスの最適化が加速されるでしょう。IBM Impact 2010は、21世紀に向けて日本企業が独自のビジネスをリエンジニアリングできるきっかけが得られる場なのです」(渡辺氏)

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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2010年9月10日

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