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» 2010年06月16日 14時49分 UPDATE

ネットワークの複雑性を排除する――ブロケードが新構想を発表

ブロケードは、サーバ仮想化やトラフィックの増加で複雑化したネットワークの課題を解決するための新構想を発表した。

[國谷武史,ITmedia]

 ブロケード コミュニケーションズ システムズは6月16日、新たなネットワーク環境を実現するための構想「BROCADE ONE」を発表した。この構想に基づいた技術や製品を2010年後半から順次投入する。

概念 「BROCADE ONE」のイメージ

 新構想を発表した米Brocadeのワールドワイドセールス担当シニアバイスプレジデントのイアン・ホワイティング氏によると、BROCADE ONEは「ネットワーク全体がデータセンターに」というコンセプトに基づいて策定したという。企業や通信事業者、サービス事業者などのさまざまな組織が運用するデータセンターおよびネットワーク環境をルーティング技術やスイッチング技術によって仮想的に統合する。ネットワーク構成を簡素化し、企業や事業者が高度なネットワークサービスを加入者に提供できるようにするものという。

 ホワイティング氏は、新戦略を打ち出した背景としてネットワークトラフィックの増加や仮想化の普及に伴うネットワーク環境の複雑性を挙げた。同社では、スマートフォンのようなインターネット接続端末の普及によって2010年に個人が作成するデジタルデータが900エクサバイトに上り、2012年にはデジタルデータの総量が35ゼタバイトに達すると試算する。データセンターでは、ネットワークを介したアプリケーション利用の拡大やコスト増に対処するため、サーバの仮想化を進めている。同社では仮想サーバの台数が2012年に現在の10倍の規模に拡大すると予想している。

 「サービス利用者は、デバイスやネットワークがどのようなものであっても高品質なサービスを望む。BROCADE ONEは、あらゆる組織がこのようなユーザーニーズを満たすサービスを提供できるよう支援するものだ」とホワイティング氏は説明した。

 またBROCADE ONEを実現する具体的な製品や技術として、「Brocade Virtual Access Layer(VAL)」機能、「Brocade Virtual Cluster Switching(VCS)」技術、次世代型統合ASIC、Brocade Network OS、VCS対応スイッチ、管理プラットフォーム「Brocade Network Advisor」を発表した。

構成イメージ データセンター領域での技術および製品の構成イメージ

 VALは、ネットワーク上にある仮想マシンを自動的に識別するとともに、仮想マシンごとに最適なネットワーク構成を適用する。VMwareやMicrosoft Hyper-V、Xenといったハイパーバイザーの種類を問わないという。今年末までに最大256個の仮想ネットワークインタフェースカード(NIC)やSingle Root I/O Virtualization技術のサポートを計画しており、仮想マシンの運用効率の向上を支援できるようにする。

 VCSは、データセンターにおけるEthernetファブリックを実現する技術で、ネットワークのレイヤを単層化し、1つの論理スイッチとして利用できるようにする。マルチパスや低遅延、分散型の制御プレーンとしての動作を特徴としており、ネットワーク全体で仮想マシンの情報を共有できる。同社ではVCSによるネットワーク上で、構成やサービスレベルの適用、暗号化などの付加機能の提供を可能にする計画だという。

 Brocade Network Advisorは、BROCADE ONEに基づいて構築されたネットワークを統合管理する基盤になる。同社では、ハイパーバイザーベンダーやストレージベンダー、サーバベンダーの複数のパートナー企業とBROCADE ONEの実現に向けた相互接続検証を進めており、最終的に各社の製品をBrocade Network Advisorで管理できるようにする方針である。

販売計画 製品の販売計画

 データセンター製品担当バイスプレジデントのダグ・イングラハム氏は、「仮想化によってシステムの導入コストを削減しても、逆に運用コストが増加したというデータセンターが多い。BROCADE ONEはこの問題の解決も目指している」と話した。

 なおBROCADE ONEは、Fiber Channel over Ethernet(FCoE)の利用を想定しているが、同社ではFiber Channel対応製品の開発も継続していく方針。「既存の投資を有効活用できるようにするのもわれわれの使命だ」(ホワイティング氏)という。

 BROCADE ONEの国内展開についてブロケードの青葉雅和社長は、「システムサービスやネットワークサービス、セールスなどのパートナー各社と共同ソリューションの開発を早期に進め、訴求を始める。2011年前半には最初のユーザーを獲得したい」と話している。

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