日本HP、クラウド環境に対応するネットワーク管理ソフトを発表

日本HPはネットワーク管理ソフトの新版を発表。特に仮想化環境におけるネットワーク監視機能を強化し、IPv6にも対応した。

» 2010年06月24日 19時49分 公開
[石森将文,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は6月24日、ネットワーク管理ソフトウェア「Network Node Manager i 9.0 software (以下、NNMi 9)」を発表。7月1日に販売開始する。

 従来版と比較し、ネットワーク監視のために収集する情報の範囲を拡大した。具体的には、「レイヤー2/3自動ディスカバリ」、「デバイスコンポーネント監視」に加え、「カード/ポート監視」を新たに提供する。上位版の「NNMi 9 Advanced」では、VMware ESXによる仮想化環境の監視にも対応する。また分析アルゴリズムのパターンを拡充し、障害原因の自動解析機能を強化した。なお次世代インターネットプロトコルである「IPv6」の監視にも、先んじて対応している(既存のIPv4と混在した状態で、トポロジマップやインベントリ画面で管理できる)。

 併せて、従来からNNMi 9のアドオンモジュールとして提供している「HP NNMi Smart Plug-in(以下、iSPI)」の機能も拡張した。性能管理機能の「iSPI for Performance」では、性能情報のポーリングと解析を統合的に実施する「Metric」に加え、新たにトラフィック情報を収集する「Traffic」、回線の遅延や揺らぎを計測する「Quality Assurance」を提供する。これにより、トラフィックの集中によるネットワーク機器障害や、テレビ会議システムの映像品質劣化などを、未然に防止できる。またネットワークエンジニア向けの調査ツール「iSPI for Network Engineering Toolset」は、トポロジマップ出力ツールを新たに提供する。このトポロジマップは、Microsoft Visioファイルとしてエクスポートできる。

 日本HPは、本製品をリリースした背景として、企業ITインフラの仮想化やクラウド化にともない、ネットワークの複雑化/帯域増大/冗長化などに対応する、より高度なネットワーク運用管理が求められていることを挙げる。

 価格はNNMi 9が税込み50万4000円から、NNMi 9 Advancedが税込み120万6000円から。

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