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» 2010年07月08日 18時02分 UPDATE

営業力強化と3つの新施策、シマンテックが事業戦略を説明

5月に就任した河村浩明社長が営業体制およびソリューション開発、クラウド分野に関する新たな事業戦略を発表した。

[國谷武史,ITmedia]

 シマンテックは7月8日、2011年3月までの新たな事業戦略を発表した。パートナーとの営業体制の強化に加え、ソリューションビジネス、クラウドビジネス、大企業向けビジネスの新たな取り組みに着手する。

河村氏 河村浩明氏

 5月に社長に就任した河村浩明氏は、記者向け説明会の冒頭で、企業ITのトレンドについて話した。河村氏は、セキュリティ脅威の高度化とクラウドコンピューティングの普及を企業ITの2大トレンドとして指摘する。このような状況では、「情報」を適切に管理・保護していく施策が求められるという。同社は以前からセキュリティ対策、データ保護、ストレージ管理の3つの領域を強みにしており、企業ITのトレンドに同社の取り組みが合致するとしている。

 また、河村氏はパートナーとの協業を軸に、同社の強みを「水平分業モデル」で推進していく方針を表明した。同氏はシマンテック以前にサン・マイクロシステムズや日本オラクルで要職を務めた。ここ数年は「垂直統合モデル」を推進する立場にあったが、「どちらにも一長一短があり、現時点では正解は見えていない。だが大企業はITに選択肢を求めており、シマンテックの水平分業モデルが必要とされている」(同氏)と述べ、水平分業モデルの事業展開に意欲を見せた。

 事業戦略のうち、パートナーとの営業体制ではプログラム「Symantec Partner Program(SPP)」の新たな内容の導入、パートナー企業数および担当者の増強に取り組む。

 SPPではセキュリティ対策とストレージ・データ保護でそれぞれ4つの製品カテゴリーと中小企業向けの計9カテゴリーを設け、各カテゴリーの専門的なパートナー企業と密接な活動を展開する。既に「情報漏えい対策「エンドポイント管理」「アーカイブ・eディスカバリー」と中小企業の各カテゴリーで活動を始め、10月までに残りのカテゴリーも始動させる。全カテゴリーが活動する10月以降に、4つのレベルと具体的な支援策、レベルの取得基準について発表するという。これらは2011年3月までに段階的に導入し、同年4月から本格運用する予定である。

SPP SPPの内容

 体制の増強計画では、現在約2000人(営業1720人、技術337人)の認定資格者を2011年3月に3000人規模(営業2400人、技術600人)にする。SPPパートナーは982社から1200社に、中小企業向けパートナーは83社から150社にそれぞれ増やす。営業を担当する常務の内田和弘氏は、「従来はパートナーに任せがちだったが、今後は各社と事業計画を練り、一体となって取り組む」という。

 ソリューションビジネスについては、セキュリティ対策やストレージ管理、バックアップ/リカバリの製品を利用したデータセンター向けメニュー、小型デバイスメーカー向けメニュー、「付加価値バンドリング」という3種類を展開する。具体的にはストレージ仮想化やセキュリティ機能を搭載したUSBメモリの開発、メールセキュリティ・アーカイビングといった内容のソリューションを、協業する企業と開発する。

 大企業向けビジネスは、年商1000億円以上の企業との直接的な関係作りを目指すもの。ハイタッチセールスではないが、顧客企業とパートナー企業、シマンテックの3者が密接な関係を構築できるようにする。顧客企業のIT基盤を形成する製品の提供や、ニーズへの対応などを図る予定だ。

 クラウドビジネスでは、クラウド事業者の支援、プライベートクラウドを構築する企業の支援、シマンテック自身のサービス提供の3つのアプローチをとる。はじめの2つではハイパーバイザーを手掛けるVMware、Microsoft、Citrix Systemsと協業し、仮想化環境向けのバックアップと高可用性ソリューションを展開する。

 シマンテックによるサービス提供は未定だが、米国ではSymantecがパトーナー企業とオンラインストレージサービスを提供済み。「国内でもパートナーとの協業モデルを中心に検討したい」(河村氏)という。

 同社は7月下旬に2011年第1四半期の業績を発表するため、河村氏は事業戦略による業績などへの効果については明言を避けている。

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