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» 2010年07月20日 12時50分 UPDATE

Weekly Memo:クラウド推進団体が提案したSaaS間連携の新発想 (1/2)

2009年10月に発足したクラウド・ビジネス・アライアンスが先週、活動の進ちょくについて記者説明会を開催した。そこで提案されたSaaS間連携の新発想に注目した。

[松岡功,ITmedia]

オープンなクラウドサービス市場創出へ

 「当初は15社で発足したこの会も、今日現在で114社の会員に参加してもらえるまでになった。標準技術を基にオープンなクラウドサービス市場を創出したいという趣旨に、これだけの会員から賛同を得ることができた」

会見に臨むCBAの澤田脩理事長 会見に臨むCBAの澤田脩理事長

 クラウド・ビジネス・アライアンス(CBA)の理事長を務めるネットワンシステムズの澤田脩会長は、CBAが7月15日に実施した同会活動の進ちょくに関する記者説明会の冒頭あいさつでこう切り出した。

 2009年10月に発足したCBAは、異なるクラウドサービスを自由に組み合わせて利用できるクラウド間の相互接続性の実現や、相互接続した際のビジネスモデルの確立を活動目的とした業界団体である。

 CBAの会員には、旗振り役のネットワンシステムズをはじめ、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)やサーバサービス、データセンター、ソフトウェア開発、システム開発・構築、セキュリティサービス、システム運用・保守などのサービス事業を行う中堅・中小規模のICT(情報通信技術)企業が名を連ねている。

 ネットワンシステムズなど発起人5社がCBAを設立した背景には、現在各社がさまざまな形態で提供しているクラウドサービスでは、必要なものを必要なタイミングで、かつ最小限のコストで利用できるというクラウドコンピューティングの真の価値をユーザーに提供することはできない、との強い問題意識があった。

 そのCBAが7月15日に実施した会見では、活動の進ちょく状況として、クラウドサービスを売買するマーケットプレイスの提供、SaaS間連携の新たな手法の提案、IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)APIのオープン化への取り組み、そして具体的なビジネス事例などが紹介された。

 ここでは、その中からSaaS間連携の新たな手法の提案に注目した。以下、CBA技術コミッティー委員としてこの提案の説明にあたったビーコンITの戌亥稔常務執行役員の話を基に、その内容を紹介しよう。

 戌亥氏はまず、現在のクラウド環境についてこう解説した。

 「現在のクラウド環境は、GoogleやIBM、Microsoft、salesforce.comなどのキープレイヤーがそれぞれ異なるPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)を提供しており、SaaS事業者がアプリケーションを開発する時は、そうした個別のPaaSを利用するか、PaaSを利用せずIaaS上に独自のアーキテクチャを構築するしかない。しかし、この状況はユーザーニーズと異なっている」

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