IBM決算、増収増益で通年予測を引き上げ

IBMの4〜6月期決算は増収増益だったが売上高が予測を下回り、一時株価を下げた。

» 2010年07月20日 08時10分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米IBMが7月19日(現地時間)に発表した第2四半期(4〜6月期)決算は、売上高が前年同期比2%増の237億2000万ドル、純利益は同9%増の33億9000万ドル(1株当たり2ドル61セント)と増収増益だった。売上高はThomson Reutersがまとめたアナリスト予測の241億7000万ドルを下回り、同社の株価は業績発表後の時間外取引で3.2%下げた。

 地域別では、北南米地域の売り上げは3%増(為替影響を排除すると2%増)の102億ドル、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域が6%減(同1%減)の74億ドル、アジア太平洋地域が9%増(同3%増)の54億ドルだった。BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)での売上高は22%増加しており、新興国市場全体の売上高は14%増で、地域別売上高全体の20%を占めた。上半期でみると、初めて欧州圏全体の売上高とほぼ同額となった。

 部門別では、テクノロジーサービス部門は1%増(為替影響を排除すると横ばい)、サービス部門は2%増(同1%増)、ソフトウェア部門は2%増(同2%増)だった。ソフトウェア部門では、WebSphereとTivoliがそれぞれ17%増、18%増と特に好調だった。システム&テクノロジー部門は3%増(同4%増)。

 全体の粗利益率は45.6%で、前年同期を0.1ポイント上回った。ソフトウェア部門とビジネスサービス部門での粗利益率上昇を反映しているという。

 サミュエル・J・パルミサーノ会長兼CEOは「System zおよびPower Systemsの新モデル投入や戦略的投資により、下半期も引き続き強い業績を発表できると確信している。その結果、2010年の1株当たり利益予測を最低でも11ドル25セントに引き上げる」と語った。第1四半期業績発表時の利益予測は11ドル20セントだった。

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