Nokia Siemens、Motorolaの無線ネットワークインフラを12億ドルで買収

Nokia Siemensは日本や米国でのプレゼンス拡大を狙う。

» 2010年07月20日 13時39分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 フィンランドのNokiaと独Siemensの合弁通信サービス企業Nokia Siemens Networksは7月19日(米国時間)、米Motorolaの無線ネットワークインフラの大部分を買収することで合意に達したと発表した。買収総額は12億ドルで、取引は年内に完了する見込み。

 Nokia Siemensはこの買収により、日本や米国などでのプレゼンス拡大を図る狙いだ。KDDI、中国のChina Mobile、米Clearwire、米Sprint、米Verizon、英Vodafoneを含む50以上の世界の通信キャリアとの関係を強化するとしている。Motorolaの無線ネットワークインフラ事業の追加により、売り上げベースで日本では海外無線ベンダーの首位、米国では3位になるという。

 Nokia Siemensが買収するのは、GSM、CDMA、WCDMA、WiMAX、LTEなどを含む無線ネットワーク事業。WiMAX市場では21カ国に41の契約が存在し、CDMAでは22カ国に30のネットワークが、GSMでは66カ国に80以上のネットワークがある。また、Motorolaの米国、中国、インドの研究開発施設および7500人以上の従業員がNokia Siemensの所属になる。Motorolaは「iDEN」(無線通信、電話、メッセージ、データ通信などを1台の端末で行えるようにする技術)の事業を継続し、無線ネットワーク関連の特許のほとんどを保有する。

 なおMotorolaは、2011年第1四半期に企業を分割すると発表している。携帯電話を扱う企業と、ネットワーク機器など法人向け製品などを扱う企業の2社に分割する計画だ。

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